私が中学1年生だった夏、私は上級生の、素行の悪い女子たちからイジメを受けるようになった。廊下で会うと大声で罵声を浴びせられたり、わざとぶつかって来たり。下駄箱から靴を持ち出されたこともあった。
キッカケは、その人たちのひとりが同級生の彼氏に振られ、その人が私のことを好きになったと言ったとかなんとか。私はその男子の顔も知らなかった。
イジメは徐々にエスカレートして行ったが、私は『その内飽きるだろう』と安易に考え、無視していた。それが、気に入らなかったんだろうと思う。
ある日私は下校途中、つぶれた工場みたいな所の前で、先輩女子3人に待ち伏せされ、敷地内に引きずり込まれた。そこには、先輩たちの友達だというヤンキー風の男子3人が待ち構えていた。合わせて6人。
そこで私は先輩たちに何度も頬を叩かれ、泣きながら土下座をさせられた。くやしかったけど下手に逆らうと男子たちに何をされるか分からないので、言うとおりに従った。
すると男子のひとりがニヤニヤしながら近寄ってきて
「お前、本当に反省してるなら、スカート捲って見せろよ。反省の証拠に写メ撮ってやるからよ」と言った。
私はこのイジメ、リンチがエッチな方向へ進んで行くのを恐れ、「イヤです!そんなこと!」と叫んだが、その瞬間素早くお腹を殴られ、うずくまってしまった。これで完全に戦意喪失。
恥ずかしさに涙をボロボロこぼしながらスカートを捲り上げると、男子たちは夢中になって何枚も、私のショーツの写メを撮った。
すると次は「よし、今度は後ろからだ。ケツこっちに向けろ!」と命じて来た。
私がためらっていると、女子の先輩に両手を取られ、頭を下げさせられた。今思えばそれは、立ちバックと呼ばれるポーズ。ヤンキーが後ろからスカートを高々と捲り上げ、また写メを撮った。
私は小さな声で「止めてください。もう許して…」と繰り返した。
でもすっかり性的に興奮した男子たちが、ここで止めてくれるハズもない。
ひと通り写メを撮り終わると、当然のようにショーツを脱がしに掛かってきた。
私は堪らず
「いやぁ!それだけはやめてぇ!」
「誰か、誰か助けてぇ!」
と叫んだが、工場の周囲は人通りが少なく、その声は誰にも届かなかった。
そんな私をいたぶるように、少しずつショーツはずり下げられて行き、間もなくふたつの尻たぶが丸出しになった。
「どうする?ここで止めてやるか?」
「まさか!あと少しで見えるぜ」
「だよな?やっぱ」
ヤンキーたちの会話から、彼らが私のアソコを見たがっていることは明らかだった。女の子の一番恥ずかしい所。でもそこを見られたら、男子たちは更に興奮し、そのまま全部脱がされてレイプ…しかも相手は3人…
私は夢中になって両手を振りほどこうとしたが、先輩たちは同性の私がそんな酷いことになりそうだというのに、押さえた手を緩めてくれようとはしなかった。どこまで残酷な人たちなんだろう!
私は絶望した。
ヤンキーのひとりの指が、再びショーツに掛かり、太ももの真ん中辺りまで一気にずり下げた。
「いやあ~!」
私が叫ぶとほぼ同時に、凄まじい叫び声を上げながら、誰かが工場の敷地に走り込んで来た。そしてその勢いのまま、私を脱がしていたヤンキーに体当たりしたので、そいつは派手にひっくり返って伸びてしまった。
これに怯んだ女子たちの、私を押さえつける手が緩んだ隙に、ようやく振り解いて顔を上げると、それは兄だった。
だが、体は大きいが引きこもりで運動不足の兄は、あっというまにヤンキーふたりに捕まって殴られ、鼻血を出した。
それでも兄は怯まず、血に染まった長い髪を振り乱しながら、鬼のような表情でメチャクチャに手足を振り回し続けた。
そのうちの一発が偶然ヤンキーの顔に当たり、向こうも鼻血を出した所で
「やべぇ!コイツ、イカれてやがる!」
と言って彼らは一斉に逃げ出した。
女子の先輩たちも、すぐその後を追った。
6人がいなくなると、兄は安堵してその場にへたり込んでしまった。
私はそんな兄に縋り付き
「お兄ちゃんのバカ!なんでこんな無茶するのよ!」
と叫んだ。すると兄は、殴られて腫れ上がった顔で
「間に合ってよかった…」
と言って微笑んだ。
今なら分かる。私はこの時すでに、この兄に恋に落ちていたのだ。
だが恋愛にオクテで子供だった私はそのことに気づかず、ただ助けてくれた兄に深く感謝しただけだった。
ボロボロになった私達が、帰宅してお互いの傷の手当をしていると、母が帰宅し、事情を聞くと半狂乱になった。
すぐに学校と警察に連絡したので、逃げた6人はその日のうちに逮捕され、女子の先輩たちは、二度と学校に戻って来なかった。
私は危ない所でバージンを守ることができ、イジメから開放された。
兄のおかげだった。
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