いよいよ三人の生活が始まった。
おじいちゃんから今日からの生活について話し出した。
『愛さん、はるな、ここにいる間は、自分の家のつもりで暮らして良いんだよ。
但し、この鍵を渡すけどその鍵が開く場所しか入っちゃいけないよ。
さあ、まずは自分の部屋に荷物を置いておいで』
おじいちゃんに渡されたのはカードキーだった、どこが私の部屋だろうと少し期待して
受取って廊下に出る。
カードを持っているとカード挿入口らしい所が光って使える事を理解できた。
でも、お母さんも同じ物と思っていたけど光る場所が違う・・・。
トイレもお風呂場も私が前に連れて行かれた場所で光っていない事に気付いた。
私に気付かれないようにしていたけど、お母さんの顔が曇っていた。
先に私の部屋があった・・・やっぱり・・・あの部屋だった。
お母さんの部屋も廊下を挟んで反対側だったがお母さんも部屋に何かある様だった。
やはり部屋が違うんだ・・・カードを挿して部屋に入る。
おじいちゃんが準備していたって言ってたけど、何も変わらなかった・・・。
それが逆にあの時を彷彿させて私をあの時に巻き戻していました。
堪らず部屋を出ると、お母さんもほぼ同時に廊下に出ていました。
お互いに息が上がって、心なし顔が赤くなっている様な感じがします。
リビングへの帰り道、おしっこがしたくなってトイレに入った。
カードを入れて扉が開き個室に灯りが点いた、蓋も開いてスカートを
下ろして腰掛けるとドアが閉まる。
愛は外で待っていたが、トイレの変化に気がつく。
マジックミラーになってる・・・廊下から娘の様子が判るのだ・・・。
この家ではプライベートはない事を自覚すると共に、愛のカードには
規制が多い事を感じた。
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