「どうだい?汚れたパンツの感想は?」
どうもこうもない。
下腹部から股間にかけての不愉快な感触。
淫らな汁で汚れた不潔な下着を身に付けている、それだけで自分自身が最低の存在になった実感がある。
「・・・だって、さ。」
アオイの感想を耳にした男は、ミドリに向かい言い放つ。
当て擦すりである。
躯に触れることも刺激を加えることもなく、下着を取り上げられるという辱しめを受けることもなかった。
にも関わらず、はしたない姿を晒す友人を目の当たりにしていただけで果ててしまったミドリ。
結果として今、二人の少女は同じ穴のムジナである。
異常なシチュエーションに昂ぶり、性的な絶頂を迎えてしまったという点では、だ。
だが、微妙に違うのは、アオイが自慰によって果てた事実に対し、ミドリが果てたのは、いわゆる『脳イキ』である。
ミドリの戸惑いの原因はここにあった。
それは初めての夢精に仰天する男子中学生の心境に酷似している。
ミドリは打ち拉がれていた。
最低の存在として看做していた今のアオイの口から、どちらも五十歩百歩の存在だと断じられ、その評価理由には反論の余地すら無いのだから。
「さ。もう一度、押し付けてごらん。」
男は極く軽い口調でアオイに指示を出す。
二人の少女が抱える葛藤なぞ、歯牙にも掛けぬかのように。
躊躇いつつも再び鉄棒の前に立つアオイ。
先程と同様に恥丘の下、クリトリスの辺りを水平に渡された鉄の棒に触れさせると、徐々に重心の位置を調整し、圧力を加えていく。
だが、先刻ほどの刺激は得られない。
もどかしい想いに苛まれながら腰を揺すり、刺激を求める少女。
・・どうして・・?
・・先刻と同じなのに・・・。
だが、違うのだ。
一回目の時はスカートの下に何も穿いておらず、鉄棒と少女の間にはスカートの生地があるだけであった。
二回目の今は、下着とハーフパンツを穿いているが故に緩衝材の役目を果たし、圧力が、刺激が陰核に伝わり難いのだ。
もっと・・・もっと・・・
結果的に焦らされているような状況に陥った少女は、腰を小刻みに揺することで状況の打破を試みる。
ぬチゃ、グちョ、ぶチゅ、じュちゃ・・・
既に下着とハーフパンツに吸収された、そして新たに溢れ出し、秘裂に行き渡った恥汁が相まって泥を掻き回すような音が漏れていた。
その淫猥な音色がアオイの劣情を更に煽る。
煽られているのはアオイだけではない。
ミドリもまた昂ぶっていた。
霰もないアオイの姿を凝視していた少女の表情が、刻一刻と変化する。
あたかも甲状腺に疾患を伴っているかのような、飛び出さんばかりに見開かれた双眸。
硬張った頬、真一文字に結ばれた唇。
それは何かに耐えている表情であった。
何か、それは快楽への欲求に他ならない。
今にも指をスカートの下に潜り込ませ、そのまま膣を掻き回してみたい。
自分の指を挿入するだけでも、処女喪失になるのだろうか。
分からなかった。
今、ミドリを辛うじて押し留めているもの。
それは処女喪失に対する躊躇いである。
もうひとつは人前で自慰に耽ることへの羞らいである。
途轍もない興奮。
少女の理性のタガが弾ける迄に長くはかからなかった。
・・押し付けるだけなら・・。
意を決したミドリは、アオイの横に並ぶと鉄棒に左右の手を掛ける。
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