少女が懸念した通り、アオイには指示された行為の意味するところが、この時点では理解出来ていなかった。
『ちょうどいい高さ』、『押し付ける』
ちょうど良い高さに在るのは自分の下腹部、その下に在る恥丘くらいだ。
だとしたら、それを鉄棒に押し付けろと言うのだろうか。
・・分かんないけど、やってみよう。
水平に渡された金属製の棒に左右の手を掛けてみた。
やや背を屈め、恐る恐るスカート越しに局部を触れさせてみる。
晩秋の冷えた空気に晒されていた鉄棒からスカート越しにも外気の温度が伝わってくる。
『押し付ける』というのは、こういうことなのだろうか。
少女は僅かに重心の位置を変えてみる。
痛ッ!
反射的に鉄棒と下腹部の間に隙間を作る少女。
だが、股間を疾った感覚は本当に痛みだったのだろうか。
少し違うような気がしていた。
もう一度だけ試してみることにしたアオイ。
慎重に、これ以上無い程に慎重に。
水平に設えられた鉄の棒にスカートの生地が触れ、スカートが少女の下腹部の肌に触れる。
じりじりと恥丘の一点に圧力が生じるとともに奇妙な、しかし覚えのある感覚が溢れ出していた。
こ・・れは・・・。
無意識のうちに小刻みに腰を揺するアオイ。
だが、腰を揺するのは何の為か。
恥丘の真下、秘裂の谷間に存在する淫猥な肉の芽に圧迫を加えつつ、擦する為である。
キシキシと、或いはギシギシと音が聞こえそうな行為。
そうとしか表現出来ない程の圧力で押し潰される陰核から迸る悦びが、あっという間にアオイの躯を限界に追い込んでいた。
「ぁ、イん!いぐっ!イぐッ・・・。」
絶頂を迎えることを意味する『いく』なのだろうか。
いずれにせよ、惚けたような表情をした少女が、絶頂を迎えるまで、あっという間であった。
突如として脚をガクガクと震わせると、脱力して崩れ落ちるアオイ。
辛うじて鉄棒にしがみつき、肩で呼吸をしながらも、余韻のように躯を襲う断続的な痙攣にその身を震わせる少女。
晩秋、しかも陽は傾き始めている。
にも関わらず、額には玉のような汗を浮かせ、頬を紅潮させた少女。
無言でアオイを見守る男とミドリ。
だが、二人の観衆がその顔に浮かべた表情は、明らかにその趣を異にしていた。
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