その四十日に及ぶ夏休みの間に二人の少女は、合計で三回程、互いの躯を貪りながら肉の悦びに耽溺することになる。
その都度、ミドリはアオイに対し、あの手この手と自慰の方法をレクチャーするが、その全ては失敗に終わる。
二人の少女は肉の悦びを謳歌していた。
だが、そのうちの一人は禁断の関係として、その行為と二人の肉体関係を後ろめたく感じてもいた。
そのうちの一人、それはミドリである。
思春期真っ只中の少女は、充分とは言えないものの、性に関する知識を有しつつ、同時に性に関し、年齢相応に潔癖な想いも抱いていた。
不充分、かつ偏った知識は、二人の同性愛的な関係と行為を不自然な歪んだ関係として認識する。
いわゆる『無知の知』だ。
いつまでも続けるわけにはいかない。
だが、求められれば拒めない。
始まってしまえば、それは目眩くような悦びが、間違いなく供される。
淫らな行為と関係に溺れながらも、少女は爛れた関係を清算する必要性を感じていた。
対照的にアオイは無邪気なまでに、、いっそアッケラカンと表現される程、、能動的に振る舞う。
性的な知識に疎く、あの日、異常な状況で性の洗礼を受けた少女のメンタリティは平均的な少女のそれとは、明らかに異なっていた。
初めて経験した性の、、肉の悦びがミドリからの愛撫であった為か、アオイは自身の手による刺激、つまり自慰で昂ぶることが出来ない。
それ故にアオイは、益々ミドリに依存せざるを得なくなっていく。
互いの躯を貪りながら、肉の悦びを満喫しつつも少女達は別々の方向に想いを馳せていく。
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