酷い仕打ちを受けている友人を横目に見ながら昂ぶり、あろうことか自慰に耽ってしまった。
自慰に耽っただけではない。
繰り返し果てていた。
ミドリは自分を責めていた。
助けを呼びに行かなかった。
夢中で自慰に耽っていた。
最低だ。
或いは淫らな行為を強要されるアオイの姿が、ミドリの中に在る欲望の炎を燃え上がらせたのかもしれない。
自己嫌悪の塊となったミドリ。
こうしてはいられない。
今のアオイの姿が他の誰かの眼に留まったら、更なる悲劇が彼女を襲うかもしれない。
せめて・・せめてアオイの身繕いを手伝って家まで送り届けよう。
罪の意識に慄きながらのミドリの行動は、アオイの救済という要素と自分自身の罪滅ぼしという要素から成り立っていた。
いずれにせよ、ふたつの目的は達成出来た。
だが、想定外の出来事がひとつ。
ミドリの行為がアオイの裡に潜む肉の悦びを呼び覚ましてしまったこと。
それだけではなく、アオイには心身ともにミドリに依存するような『刷り込み効果』が生じてしまうことになっていく。
僅かな間に三度の『吊り橋効果』を経た。
そのうちの二度目と三度目はミドリによるものだった為であろうか。
そして、そのことがアオイに、そしてミドリにも大きな影響を与えていくのであった。
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