【第3話】
痴漢に遭遇したショックで駅をフラフラ歩いていたら、後ろから誰かに腕を掴まれました。
それは同級生の女の子のお父さんでした。
「どうしたの?大丈夫?」
びっくりした私を見ながら、おじさんは言いました。汗をかきながらフラフラ歩いていた私を見て驚いて声をかけたような感じでしたね。
「・・・」
痴漢に遭遇したとは言えずに私は黙ったままでした。さらに、痴漢に遭遇した恐怖と知り合いに会った安心感とが混じり合って混乱してしまい、私はその場で泣いてしまいました。
「うわぁぁぁん、、、!」
私が泣いていたら、おじさんは私の頭を優しく撫でながら、
「、、、今日は家に泊まったら?」
と言いました。
痴漢に遭ったショックを抱えたまま自宅に帰りたくなかったし、おじさんの家には仲の良い友達の女の子とおばさんもいるので、私はおじさんの家に泊まることにしました。
「あ、ママ?今夜は優子ちゃんの家に泊まることになったからね、、、」
私はおじさんに言われて、自宅の母親にそう連絡しました。
そして、駅の駐車場に停めてあるおじさんの車に乗りました。
「今日は花火大会に行ってたんだね?」
車内ではおじさんは私が泣いていた理由は聞かず、そんな他愛もない会話をしてくれました。泣き止んで何とか落ち着きを取り戻した私は、頷いたりして返事をしていました。
おじさんの家に車が着いて、私達は家の中に入りました。私はリビングに入って室内が真っ暗だったことに違和感を感じました。
「今夜は二人ともいなかったんだ、忘れてたよ」
おじさんは笑いながら言いました。友達の優子ちゃんもおばさんもいないと知らされてびっくりしましたが、相手がよく知っていたおじさんで信用してたし、まだ小4の子供だったので身の危険は特に感じていませんでした。
ただ、二人がいないのは寂しかったので私も家に帰ろうかと思いましたが、おじさんは私にジュースを渡してソファーに座らせました。
「おじさんと二人きりだけど、、、まあ、たまにはいいよね?」
おじさんは笑いながら言いました。
ソファーに座った私は、おじさんからもらったジュースを飲みながら、
(まあ、、、いいか)
と思っていました。
おじさんは私の隣りに座ってきて、私の頭をまた優しく撫でながら、
「駅で、なんで泣いていたか聞いていいかな?」
と聞いてきました。
「、、、」
私は黙ったまま答えませんでした。やっぱり痴漢に遭遇したとは言えませんでした。
私が黙っていたら、おじさんはゆっくり私の肩を抱き寄せてきました。そして私の耳元で、、、
「電車では大変だったね、、、」
と囁いてきました。
「、、、っ!?」
私はびっくりしておじさんを見ました。おじさんもあの電車に乗っていたのか、私が痴漢されていたのを見られていたのか、など考えてしまい、私は混乱していました。
おじさんはまた私の肩を軽く抱き寄せて、さらに耳元で、
「、、、でもね、おじさんならもっともっと気持ちよくしてあげられるよ、、、」
と囁いてきました。
そして、抵抗する間もなく、私はおじさんにソファーに押し倒されました。
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