3人並んでダム湖の外周をゆっくりカヌーで進んでいく。優菜に友達だよと言われよっぽど嬉しかったのか、ひなは楽しそうだ。
そのうち2人だけで先に進んでいってしまう。
僕は後から付いていく。
2人の会話が聞こえてくる。
「ひなお姉ちゃん!優菜一人っ子なんだ。ひなお姉ちゃんは?」
「ひなも一人っ子だよ。」
「そうなんだ!なんか優菜にお姉ちゃんが出来たみたいで嬉しい!楽しいね。」
「ひなも妹が出来たみたいで嬉しいよ。あっ!ほらあまり慌てると危ないよ。」
「はい!ひなお姉ちゃん!」
積極的に話しかける優菜。あの内気なひなも優菜に圧倒されてる。
ひなと優菜は自然の家でしか会ってないような雰囲気だが、実は同じ校区の同じ学校だということはお互い知らない。実は村瀬親子の参加者名簿を調べてびっくりした。お互い同じ学校でも学年が違えばよく分からないということか……。でもそのうちわかるだろう。
都合がいいのか悪いのか……。気を付けないと2人ともだめになってしまう。
カヌー体験を充分楽しみ終わりの時間がくる。
もっと遊びたい優菜をなだめて出発点まで戻っていく。最初に僕が降り、次にひなを降ろし最後に優菜をカヌーから降ろす。やっぱり小さい。でも身長はひなより少し低いぐらいか。早く気持ちいい事を教えてやりたい。積極的な優菜はどんな反応をするか…想像が膨らんでくる。4年生でもイク事は出来るからね。
優菜は一度転覆したので水着が濡れている。
優菜の母親に、
「村瀬さん……優菜ちゃんはしゃぎすぎて途中ひっくりかえってしまって申し訳ありません。助けた時はびっくり少し泣きましたが、ひなちゃんが一緒に遊んでくれて元気になりました。」
優菜の母親は、
「私見てました。あっ!と思ったけどその後元気そうだったし、倉田さんが一緒だから安心していました。
優菜ったら男勝りというか、落ち着きがないというか……迷惑かけてごめんなさい。優菜負けず嫌いで少し気が強いんです。ひなちゃん、優菜と遊んでくれてありがとうね。気に触ったら怒っても大丈夫ですから。」
照れた顔でお辞儀をするひな。
「優菜ちゃん、とっても元気で一緒にいると楽しいです。」
優菜は母親に、
「優菜ひっくりかえるくらい大丈夫だもん。それよりひなお姉ちゃんとお友達になったんだ。楽しかったよ。ひなお姉ちゃん……落ち着いててしっかりしてるんだよ。それからね……倉田お兄さんの事好きになったんだ。だって優しいし私を助けてくれたし。」
あら…母親に僕の事好きって普通言うか。まあ子供の好きは憧れみたいなものだから。憧れを抱いた相手だから、エッチな事されても黙っていられるか……いやいや優菜は危ない。細心の注意を払わないと……。
優菜の母親は僕に、
「色々ごめんなさい。倉田さんに迷惑かけてるみたいで申し訳ありません。」
「いえいえ……迷惑じゃありませんよ。優菜ちゃんが楽しんでくれれば僕は満足ですから。」
いつのまにか、ひなの母親と館長が優菜の母親の横にやってくる。館長は優菜の母親に、
「村瀬さん……お子さん元気ですね。倉田くんは面倒見が良くて子供達に人気があって、私もずいぶん助かってます。倉田くんは色んな事に目が届くし、何でも上手くこなしてくれるんです。」
ひなの母親も、
「ひなも倉田さんにお世話になってから、積極的になってきたんです。人見知りで内気でどうしようって思ってたんです。優菜ちゃんがお友達になってくれれば優菜ちゃんを見習ってもっと積極的になれるかもなんて、よろしくお願いします」
2人して僕をフォローしてくれているみたい。
とても助かる。
母親同士会話が弾みだした。
館長が僕に近付いて来て耳打ちする。
「倉田くん……ひなちゃんに続いて優菜ちゃんもか?
君の目を見てるとわかるよ。でも同時はなかなか難しいぞ。実は俺もな…優菜の母親、好みなんだ。でもお互い同時に攻略するにはリスクがありすぎる。まあ…それでもお互い攻略してきたか……。ハッハッハッ。」
僕も館長に耳打ちする。
「さすが館長、すべてお見通しですね。まあひなの方はこれから家庭教師もありますし、うまくやっていきます。優菜はまだ4年生ですからじっくりいきますよ。館長、色々フォローありがとうございます。館長…今日の夜は?」
「もちろん…ひなの母親を誘ってある。これは倉田くんの為でもあるからね。ひなちゃんも母親と僕の関係は知ってるから大丈夫だろ?でもあまり無理はするなよ。」
「はい……もちろんです。」
館長とこそこそ話をしていると、ひなが僕の服を引っ張る。
「ねえ、お兄さん!」
「あっ…ごめんごめん」
何か言いたそうなひな。しゃがんで耳を向けると、
「仁……優菜ちゃんみんなの前で仁の事好きって言ったよ。私の方が先に好きになったのに。仁はひなの彼氏だよね?仁ロリコンだから心配。」
ロリコン……グサッと突き刺さる言葉。
その通りなんだが…ひなは僕の事をよくわかってる。
僕はひなの耳元で、
「ひな……心配なんだ。やきもち?可愛いね。優菜はひなとまた違った可愛さがあるけど、僕の彼女はひなだけだよ。もう僕はロリコンじゃないよ。好きになったはひながたまたま小学生だっただけ。でも優菜ちゃんがイク事を知ったらどんな反応するかな?ひなもそう思わない?元気で男勝りで落ち着きのない優菜ちゃんでも、案外エッチの才能あるかも。ひなみたいにイきたいっ……イクっまたイクっていうかも。ひなより体力ありそうだし……。」
ひなは顔を真っ赤に染め頬っぺたを膨らませ、
「もう……仁はエッチなんだから。私だって体力あるもん。優菜ちゃんは私の友達だからだめっ!でもひなの事彼女って言ってくれたから許す。優菜ちゃんなんかに負けないから。」
僕はひなの頭を優しく撫で、
「冗談だよ。好きなのはひなだけ。わかってるでしょ?」
ひなは僕を見つめ、
「うん……わかってる。でもさっき仁の言った事興味あるかも。優菜ちゃんに気持ちいい事教えてあげたいって…少し思った。だって友達なんだもん。」
ひな…友達の意味わかってる?僕にとって最初はひなが優菜に教えてあげれば、これはこれで都合がよいが。
ひなと優菜がもっともっと仲良くなればありえるかもね。成り行きにまかせるか……。
「ひな……今日の夜も僕の部屋にお泊まりする?」
ひなは恥ずかしそうにコクンと頷く。
「たっぷりイかせてあげるから。ドキドキして待っててね。それから後でプレゼント渡すから楽しみにしててね。」
「もう……ドキドキしてきゃったよぅ。………プレゼント楽しみにしてる。」
ひなに優菜を意識させる事によってライバル心が生まれてきた。優菜ちゃんには負けないって。これでひなの教育がまたしやすくなった。優菜の攻略はひなの成長次第という事か。
そろそろ自然の家に戻る時間。
それぞれ着替えてバーベキューとキャンプファイアの準備をしないと。
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