先輩達と別れ車に乗り込みむと助手席に座るひなに、
「お疲れ!どうだった?スノーボードは楽しかった?」
と尋ねるとひなは笑顔で、
「うん!すっごい楽しかった。たくさん転んだけど…。こんなに一生懸命になったの初めて。大野さんや坂井さんも優しく教えてくれたから……。」
と少し興奮気味に答える。
「ひなに喜んで貰えて嬉しいよ。驚いたのは、今日初めて会った先輩達とひなが仲良くなった事かな。リフトにも先輩と2人で乗ってたし、人見知りなひながよく頑張ったなって。おまけにカッコいいとまで言うんだから。」
ひなは僕を見上げ、
「カッコいいって思うなんて、自分でもびっくりしてる。いつもはお兄ちゃん以外の人は怖いって思うけど、今日は思わなかったし、お兄ちゃんに近い感じの人に思えたから安心出来たの。怖いよりも、もっと仲良くなりたいって思った。あっ……ごめんなさい。」
と言って下を向く。
「あやまる必要はないよ。ひなの素直な気持ち聞かせてくれてありがとう。
先輩達、自然の家で子供達と一瞬に遊んでたから僕と同じ感じに思えたんじゃないかな?ひなが僕以外の人と仲良くなりたいって思うようになれて逆に嬉しいんだ。ひなが前向きになってくれて……。積極的になれるとまた見る世界が変わってくるんだよね。」
と頭を撫でると、ひなは僕を見上げてニコッと笑う。
「ひなこそありがとう。うん…積極的になるって大事なんだなって思った。」
僕はひなの頭を優しく撫でニコッと笑う。
「そうそう積極的になるのは大事な事だよ。ところでひな、1つ聞いてもいい?」
ひなは、「うん…いいよ。お兄ちゃんどうしたの?」と不思議そうな顔をしている。
「あのさ、僕の先輩の大野と坂井の事だけど、もっと仲良くなりたいって言ったよね?」
「う…うん。言った。お兄ちゃん怒ったの?」
僕は真剣な表情でひなを見つめ、
「違うよ。怒ってなんかないから安心して。聞きたいのは、仲良くなりたいって思ったその先が知りたくてね。ひながエッチしたいって思ったかどうか…。エッチしたいって思った?」
と優しく頬を撫でる。
ひなはびっくりした顔で、
「ええっ!!そんなエッチしたいなんて思ってないよ。ひなはお兄ちゃんだけだもん。」
と真っ赤に染めた顔を左右に振る。あきらかに動揺しているひな。
「本当?エッチしたいって思っても僕は怒らないよ。僕だってひなに黙って優菜とエッチしたから……。ひなの心の奥底を知りたいだけ。」
「お兄ちゃんが優菜とエッチしたのは別に気にしてないよ~。お兄さん達とエッチしたいかなんて聞かれても……わかんない。お兄ちゃんに言われるまで考えた事なかった。」
「じゃあ…考えて見たら?」
「ええっ!!お兄ちゃんは、ひなが違う人とエッチしてもいいの?」
「ひなの性格が前向きになり、積極的になる為だったらいいと思うよ。僕とひなはエッチだけじゃなく、心と心が繋がってるからね。」
「……う、うん。」
戸惑うひなに、
「ほら目を閉じて想像してごらん。僕とエッチした時の事を思い出して。昨日だって僕の上に跨がってイクッて叫んでたでしょ?相手を僕から大野と坂井に置き換えるの。想像するだけなら大丈夫でしょ?それで嫌だったらしょうがない。」
と言ってほっぺたにチュッとキスをする。
「もう!恥ずかしいこと言っちゃだめっ。……お兄ちゃんが言うなら…やってみる。」と言うひなに、
「黙って集中するんだよ!」と念を押す。
ひなはコクンと頷き、大きく息を吸い深呼吸すると目を閉じる。
僕は黙ってひなを見ている。
暫くすると顔を赤く染めたひなの口から「はぁ…はぁ…」と言う吐息が漏れてくる。
しっかりと頭に思い描いているようだ。感受性が強いひななら出来るはずだと思った。想像出来てると言う事は、嫌ではないと確信出来る。
「はぁはぁ…はぁはぁ…んんっ…」
吐息が漏れ出してから20分程経った頃、僕はひなの太ももに触れると、「きゃっ…」と言ってビクッと小さな体を弾ませる。
「ひな…今敏感になってたね?」
ひなは、「はぁはぁ…う…うん。」と戸惑いながら返事をする。
「想像してみてどうだった?嫌だった?」
とひなの顔を覗き込む。ひなは恥ずかしそうに、「………嫌じゃなかった。」
と答える。
「どんな事想像した?」
「……恥ずかしいから言えない。でも変な気持ちになったの。はぁはぁ…今も胸やアソコがジンジンしてる。」
僕はひなの頬を撫でながら、
「正直に言えて偉いぞ。体が敏感になってるのは、エッチしたいってひなが思った証拠なんだよ。嫌な人に触られたらそんなふうに思わないでしょ?ちなみに自分のアソコ触ってごらん。濡れてるはずだから。」
と言うと、「…エッチしたいって思った証拠…。」と呟きながらひなは恥ずかしそうに自分の股間に触れる。
「……お兄ちゃん。……濡れてる。」
と戸惑いながら僕を見上げる。
「濡れてるのはひなの体がオチンチン入れる準備をしてるって事だよ。ひなが意識しなくても、体がそう言ってるの。」
「ひなって……エッチな子なの?お兄ちゃん…ひなの事嫌いにならない?」
とひなは涙を浮かべる。
僕は笑いながら、
「嫌いになるわけないよ。ひなが普通の女の子だってわかって逆に良かったって思ってる。僕以外の人ともっと接する事が出来るようになると、嬉しいかな。」
と言って小さな唇に軽くキスをする。
んんっ…ちゅっ…。
「お兄ちゃん…ひな、もっと普通の子になりたい。みんなとおしゃべりしたり遊んだり…。」
「クスッ…エッチもでしょ?」
ひなは「もう!お兄ちゃんの意地悪」
と言って頬を膨らますも僕にキスしてくる。
「でも…お兄さん達とバイバイしちゃったし、もう会えないかもしれないよね?」
先輩達は何処に泊まってるとか、明日もスノーボードしに来るのか、あえてひなに言っていない。
なぜなら泊まっているホテルが同じなのは確認済みだから。あとは偶然に出会うシチュエーション。
「そうだよね。でも運命だったら何処かでまた会えるかもしれないよ。偶然会ったらどうする?」
ひなはもじもじしながら、
「会ったら…恥ずかしいかも。だってお兄ちゃんが想像させたんだもん。顔見たら思い出しちゃう。」
と言って下を向く。
「想像した事なんて相手はわからないけど、ひなはそういうところも繊細なんだね。」
と下を向いたひなの顎を持ち上げ、チュッとキスをする。
先輩達への援護射撃は出来た。
ひなの気持ちは緩んでる時がチャンス。時間を置かず先輩達と出会う事が大切。出会ったは先輩達がひなとどう接するか。ひなが先輩達をどう見るか。偶然を必然にしないと。
「ひな…そろそろホテルに向かうよ」
「うん!お兄ちゃん運転お願いします。」
※元投稿はこちら >>