足の骨折の事もあり、柚希にほ無理させないよう入院中は軽くキスしたり胸に触れたりする程度で抑えている。
場所も病室で母親が看護師ときたら無茶は出来ない。
「柚希…足の調子はどう?」
「うん…痛みはだいぶ和らいできたよ。私も凛みたいにお兄さんと一緒に行きたかったな~。」
柚希が凛の代わりに行ってたらどうだったろうな。と頭によぎる。
「元気になったらいつでも行けるから。その為にはリハビリ頑張らないとね。」
と柚希の頭を優しく撫でる。
「ママと凛は先に帰ったけど、もしかしてお兄さん…私の為に病室に残ってくれたの?」
と恥ずかしそうに聞いてくる。
「そうだよ。柚希が寂しくないようにね。もちろん勉強もしないと。」
「……嬉しい。」と顔を真っ赤に染める柚希の唇に優しくチュッとキスをする。
「……お兄さん好き。」
と僕を見つめる柚希。僕は柚希のあごを軽く持ち上げ、
「元気になって退院したら…柚希の初めてを貰っちゃうよ。いい?」
と見つめ返すと、ますます顔を赤らめ「……うん。」と頷く。
事故で落ち込んだ柚希にドキドキした気持ち、退院したらエッチするんだという目標を与える事が早い回復に繋がるんじゃないか。辛いリハビリも乗り越えられるだろうから。
それからは勉強を少し教え楽しく会話をして病院を後にする。
柚希とはチャンスさえあればいつでも出来る事を改めて確認する事が出来た。
柚希とはやっぱり退院して元気になってからだろうな…。病室でするにはリスクが有り過ぎる。ドキドキはするけど…。
ところで凛は大丈夫かな~。あれだけ激しいセックスをしたんだ…精神的にも肉体的にも心配。
自宅に着きそんな事を考えながらソファでゆっくりしていると、ひなの事が頭をよぎる。
優菜や穂乃花は相変わらず山下さんがまとめといてくれてるから安心しているが……ひなとは暫くエッチしてないな~。旅行以来か…あれから2ヶ月ん?3ヶ月過ぎてる…。
柚希の事故の事や凛との事で、あまり構ってあげられなかったな。
家庭教師の日は、いつももじもじして何か言いたそうだったが…ひなは優菜や穂乃花、凛と違って、控えめというか…僕に遠慮してなかなか本心を言わないから寂しい思いをさせてたかもしれない。
それにしてもひなは、旅行で沢山エッチしたはずなのに家庭教師の日にキスするだけで顔を赤らめるんだから、まだまだうぶというか…純粋というか…それがまた可愛いいんだけどね。
今のところ山下さんにはひなの事は知られてないはずだが…。優菜からバレないとも限らない。
ひなは他の子と違った清楚な可愛さがあるから、山下さんは見た瞬間惹かれるだろう。会わせなくない。
僕とひなの関係が山下さんに知れたら、やりたいって言ってくるだろうから、それはなんとか阻止しないと…。
山下さんなんかに抱かれたらひなが壊れてしまう。
ん…?僕はひなとずっと付き合っていくつもりか?いずれ離れていくようにするのが僕の主義だったはず。
ひなは例外?……迷う。
ひなをどうしたいのか、一度真剣に考えないと…。
その為には、ひなと2人きりの時間を過ごしお互いの気持ちを確かめないと。
学校は冬休みになるから、もう一度旅行にでも行きたいな~。
と言っても今日はもう12月24日。
これから予約出来るホテルはないだろうが調べてみるか。後は…旅行の口実。
館長に母親の事を頼めればいいんだが、電話してみるか。
「館長…お疲れ様です。」
「おっ…倉田君か!今回の自然の家では凛ちゃんと随分ハッスルしたみたいだったね。山下から色々聞いてる。7人でするなんて無茶するな~。倉田君もほどほどにしないと。まっ…人の事は言えないけど…。ところでどうした?何かあったのか?」
「はい…館長にご相談がありまして。実は木原ひなに付いて……。」
僕の気持ちを館長に相談すると、
「いつもドライな倉田君らしくないね。まあ倉田君にも人の心があって僕は安心したよ。」
「いや…僕にも人の心はありますよ。ただひなは特別で。自分でもこの先どうしたらいいのか迷ってるんです。」
「自分の気持ちを確かめたいならすればいいんじゃないか。少し遠いが僕の友達がやってるホテルが〇〇スキー場の近くにあるから行って来たらどうだ。2泊3日ぐらいか?とりあえず電話しておくから、日にちがきまっら教えてくれ。2人ぐらいならなんとかなるだろう。スノーボードを教えてあげるなんていい口実だろ?スキーウェアから全部貸してくれるから。その間の母親の相手は僕に任せてくれ。」
となんとも有り難いお言葉。館長の友達のホテルか…。もしかして…ひなの母親とかそれ以外の人との密会の場所だったりして。僕とひなの関係が怪しまれなければいいけど…。
「館長ありがとうございます!相談して良かったです。」
「ひなちゃんは小学5年生だったね。あまり無茶しないように…。」
「はいっ…わかってます。27日槌、ひなの家庭教師の日ですので、了解を貰えたら連絡します。」
と言って電話を切る。
やっぱり頼れるのは館長だな~。
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