ひなに関しては攻略を誤った。
本当は最初に絶頂を経験させ、それから別れかた……彼女がいると告白するのが一番いい。気持ちいい事を経験すると、僕の事を好きとか嫌いとか以前に、単に気持ちいい事を教えてくれるお兄さんになるから。
別れも簡単になる。
幼い子供は単に気持ちいい事を経験したいだけ、たまたま教えてくれたのが僕。それでいい。子供は大人より性に関して貪欲だ。僕の経験からだけど……。
今回はひなの性格や家庭環境を知り、情が混ざってしまった。まあ……イベントだけの彼女と言う意味では成功したと思ったが……。
ひなと岩場で休憩した後、また水浴びしたり浮き輪でぷかぷか浮いたりして遊んだ。
「お兄さん!蟹見つけたよ!」
「おっ!ひな……凄い。沢蟹って言って一生を川で過ごすんだよ。ハサミ大きいだろ?挟まれないように気を付けるんだよ。」
僕は沢蟹を掴んでひなの目の前に、『わっ!』と差し出す。するとひなはびっくりし、
「きゃっ!お兄さん、挟まれないようにって言ったよね?意地悪なんだから……」
「ふっふっふっ…ひなのびっくりした顔見たかったから。可愛いよ。」
ひなは頬っぺたを膨らませ、
「もう!お兄さん子供みたい」
「ごめんごめん」
子供に子供って言われてしまった。それでいい。
昼間のイベントは目一杯楽しむのが目的。遊びに集中しているとエッチな事は忘れてしまう。
そして忘れている中、たまにエッチな事を言う。すると一瞬我に帰り恥ずかしそうな顔をする。
それがまた可愛い。
ひなの耳元で、
「お兄さん子供だから……ひなは大人だからお兄さんにエッチな事教えてくれる?」
ひなは一瞬僕を見上げ顔を赤く染める。
「もう……ドキドキするから言わないの!」
「ごめん。ほらこっちに小さなエビがいるよ!」
「わあっ!小さくて可愛い。」
ひなの顔を見て、
「小さくて可愛いのはひなちゃん。小さくて可愛いはひなちゃん、どんなエッチな事してくれるのかな?」
また顔を真っ赤に染めるひな。
明るい場所ではエッチな事をするにはリスクがありすぎる。まあひなと遊ぶのは楽しいからいいか。
イベントの中だけの彼女……楽しい事やドキドキする事いっぱい思い出作ってあげたい。
情に流されていく……まずいぞ。
水浴びをいっぱい楽しんだ後は鮎掴み。
ひなを母親に預けて準備に取りかかる。
プルーシートでプールを作り、その中に養殖の鮎を泳がせる。
準備が出来ると子供達がプールに入って鮎掴みを始める。怖がる子もいるが……ひなはというと、
「お兄さん……怖い」
まあそんなところ。
「大丈夫……一緒に入ってあげるから」
ひなの手を握りプールの中へ。最初は怖がっていたが暫くすると慣れたよう。そっと水の中の鮎を掴もうとするがうまくいかない。ぼくが鮎を掴んでひなの手に乗せてやると!「きゃっ!」と言って逃がしてしまう。
「お兄さん!ぬるぬるしてて…びくびく動くから掴めない」
「ほら…しっかり掴まないと逃げちゃうよ」
僕はひなの耳元で、
「ぬるぬるしてびくびくってするって、オチンチンみたいでしょ?僕のオチンチンだと思って優しく時に強く握ってごらん。」
真っ赤な顔をして僕の顔を見上げるひな。
「もう……ドキドキするからだめっ!」
ふっふっふっ…意識させると面白い。前回のイベントで僕のを握った事を思い出させる。
鮎を掴んでるが実はオチンチンを握っているような錯覚に陥る。子供はまだ経験不足……一度経験した事が何度も頭を過るようになる。
恥ずかしそうに鮎を握ろうとするひな。可愛い。
「お兄さん!鮎掴めたよ。」
「おっ……ひな出来たね。やった!」
何とか鮎を掴みバケツの中へと入れる。
僕とひなが楽しそうに鮎掴みをしている様子を嬉しそうに見ている母親。もちろん横には館長。
館長と母親の話し声が聞こえる。
「真理さん……ひなちゃん倉田くんと楽しそうに遊んでますね。倉田くんは子供達はもちろん親にも人気があって……安心して任せられる人なんです。」
「山田さん……ひなあんなにはしゃいでる。本当楽しそう。良かったです。ひなの笑顔見てると嬉しくなってきて。倉田さん本当にいい人ですね。」
おっ……館長しっかりフォローしてくれてる。
ひなの気持ちも母親の気持ちも掴んだ。これで攻略もやりやすくなって行く。
でも逆に言うとひなを悲しませると……どうなる?
これはこれでよく考えないと。
鮎掴みも終わり夜のバーベキューの始まり。
下準備をした鮎を串刺しにして火にかける。
後は鉄板でお肉と野菜……焼きそば。キャンプファイアをしながらの夕食となる。
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