向かい合ってサンドイッチを食べていると穂乃花が、
「お兄さんって彼女とかいないの?」と聞いてくる。
彼女か……同世代の女性よりやっぱり穂乃花ぐらいの年齢の女の子の方が好きだから彼女はいないなんて間違っても言えない。それに、ひなに優菜……彼女といえるのか。うーん。
「彼女はいないよ。」
と言うと穂乃花は疑うような目で、
「本当?お兄さんカッコいいし優しいからいないなんて信じられない。私が好きだって言ってもOKしてくれないもん。」
僕は穂乃花を見つめながら、
「彼女がいないのは本当だよ。そんなに誉められると照れるね。穂乃花の気持ちは嬉しいけど、きっと今だけだと思うよ。」
「違うもん。今だけじゃないから!本当に好きなの」
とむきになってくる穂乃花。付き合うと言ってもいいが、ひななも優菜も同じ学校だし、ばれた時大変。
………どうする。
僕は穂乃花を見つめながら、
「穂乃花…僕はエッチだよ。さっきした以上の事を穂乃花に求めるかもしれない。穂乃花は僕についてこれるかな?」
穂乃花はさっきの事を思い出したのか、顔を真っ赤に染める。屋外で裸にさせられイかされ、男の肉棒を咥えるそれ以上の行為。
「お兄さんについて行ければ付き合ってくれるの?」
ついて行く意味をわかってるのか?
僕は穂乃花に顔を近付け、
「エッチな事いっぱいするよ。」
穂乃花は恥ずかしそうにコクンと頷く。僕は穂乃花の頭を優しく撫で、
「ありがとう。穂乃花の気持ちはわかった。穂乃花が僕の事どれだけ好きか見せてくれたら付き合うよ。」
本当は割り切り…体の関係だけにしないと、ひな、優菜、穂乃花とごちゃごちゃになって大変な事になる。
でも、せっかく心を開いてくれた穂乃花に本物の絶頂を経験させたい。セックスで気持ちよくしてあげたい。その為には、肉体だけじゃなく精神的にも満足させてあげないといけない。
穂乃花は真剣な眼差しで僕を見つめ、「絶対お兄さんに見せるから!」と宣言する。
宣言した事を後悔しなければいいが……。
サンドイッチを食べ終わり食後の紅茶を飲みながら、
「穂乃花って他の子と違ってずば抜けて可愛いし、スタイルもいいから、街歩いててスカウトされた事ないの?」
穂乃花はティカップを両手で持ちながら、
「うん……ある。でもね、痴漢にあってから男の人の目が怖くなって。いやらしい目で私を見てるって思っちゃうの。」
僕は笑いながら、
「僕も穂乃花の事、いやらしい目で見てるけど」
穂乃花は恥ずかしそうに目を反らし、
「お兄さんはいいの。エッチなお兄さんが好きなの。
そんな事言われるとドキドキして……カアッと体が熱くなるもん。」
穂乃花は気が強そうに見えるが、やっぱりM気質なんだ……優菜とはまた違う感じにそそられる。
僕は穂乃花の頭をくしゃくしゃっと撫で、
「そうそう…自分の正直な気持ちを相手に伝える事は大切だよ。エッチな穂乃花嫌いじゃないからね。」
穂乃花は頬っぺたを膨らませ、
「嫌いじゃないなんて……また曖昧なんだもん。」
そう言う穂乃花に、
「嫌いじゃないの意味わかるでしょ?ほら…魚釣りしに行くよ。」
と言うと機嫌が直ったように喜び、「いくっ!」
とはしゃぐ穂乃花。キャンプに来たからにはキャンプらしい事もしないと。 親にキャンプの事聞かれて答えられないと困るからね。
釣竿とバケツ、レジャーシートとタオルを持ってすぐそばの小川へ向かう。
穂乃花に手取り足取り竿の使い方やルアーの取り付け、釣りかたを教えていく。
「ヤマメやイワナが釣れると嬉しいんだが。素人の穂乃花じゃ難しいかな?」
「そんな事ないもん。お兄さんより先に釣るから!」
自然の中、竿を振り回す穂乃花。絵になる美しさだ。
しばらくすると穂乃花の竿に当たりが……。
最初に釣れたのは穂乃花だった。
「おっ!穂乃花凄い。これイワナだよ。素人の穂乃花がよく釣れたね。」
穂乃花はエヘヘと得意そうに笑い、
「やった!ほら…お兄さんより先に釣ったでしょ!」
針から魚を外しバケツに入れてあげ、
「負けた……穂乃花釣りの才能あるかもね。」
その後一時間余り釣りを続け僕が数匹釣るも、穂乃花は最初の一匹だけだった。むきになってる穂乃花にもうやめようかと言うと、穂乃花の竿に当たりがありニジマスが釣れた。
「最後の最後に連れて良かったね。」
穂乃花は「うん!」と言い、
「やっぱりお兄さんには敵わないな~。もっと釣れるかと思ったけど残念。」
釣竿をしまいながら、
「いや、穂乃花才能あるよ。これからもっと上手くなるよう教えてあげるね。少し休憩しよう!」
充分釣りを楽しめたようだ。良かった良かった。
持ってきたクッション付きのレジャーシートを平坦な場所に敷き、2人並んで座る。
ペットボトルの水を飲む穂乃花の横顔をじっと見る。
口に含んだ水を飲み込む瞬間の喉の動き……うう…それだけで興奮してくる。
僕はそっと穂乃花を抱き寄せる。ビクッと震える肩。
「穂乃花…こんな大自然の中で2人きりなんてこれから先経験出来るかどうかわからないよね。」
穂乃花は僕の肩に頭を寄せ、
「うん。凄い楽しい。大好きな人と2人きり」
僕は穂乃花に顔を近付け、
「そうだね……邪魔する人は誰もいないよ。」
と言いながら唇にチュッと優しくキスをする。
唇に触れるとまたビクッと体を震わせる穂乃花。
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