翌朝目を覚ますと、あゆみの顔が、すごく近くにあって、ギョッとした。
一瞬、昨夜のことは僕の都合のいい夢だったのでは?と考えたが、それならあゆみが朝から僕のベッドで、こんなに顔を近付けている訳がない。
どうも妹は、先に目覚めて、僕の寝顔をじっと見つめていたらしい。
あゆみの頭は僕の左腕の上。恋人同士になったことを確認するように、僕が右手を伸ばすと、あゆみは顔をさらに近付けてキスしてくれた。
それから目を伏せ
「夕べはゴメンね。あたし、ひとりだけ気持ちよくなっちゃって、先に眠っちゃって…」と言った。
「いや、夢のようだったよ。あゆみと、あんなこと…」
「でも、お兄ちゃんまだ…最後までしてないよね?」
「急ぐことないさ。ここまでになれたんだから、いつだって…」
するとあゆみは慌てたように
「こ、今夜、しよ?最後までちゃんと。あ、でも、ヒニンしなくちゃ…」
この時なぜ、妹がここまでロストバージョンを焦ったのか。その時僕にはよく分かっていなかった。
後になって聞いてみると、あゆみが不安に思っていた原因は、自分自身の成長。中学生になり、背も伸びて、大人の身体に近付いて行く。幼い頃は、周囲から自然と『守ってあげたい』と思われていたが、大人になると『もうひとりでもやっていけるんじゃない?』と言われそうだ。そう言って施設に戻されるのが『もらわれっ子』のあゆみには恐怖だった。それで、この家との絆を深めるため、僕からの告白を待っていたし、恋人同士になったからには早く『離れられない関係』になりたかった。
客観的に見れば、妹がこの家を追い出される理由などひとつもなかったが、この時期妹は結構切羽詰まっていたようだった。
一方僕の方は、やはり一刻も早く童貞を卒業したかったので、あゆみの誘いを断ることはできない。
さっそくその日、ドラッグストアで避妊具を購入し、夜に備えた。
その夜。僕は前日より更に入念に愛撫し、可能な限りそこを解してから、大きく脚を開かせ、挿入を試みた。
ワレメの下端に先端を押し付けると、意外なほどあっさりと、亀頭の下までが膣口の輪の中に呑み込まれ、接合部分から破瓜の血がにじみ出て来た。
その瞬間あゆみは
「くぅっ…」
とひと声呻き、美しい顔を大きく歪めた。
僕は更に奥まで挿れようと、身を乗り出して接合部に体重を掛けた。ところが、押しても引いても進まない。それに反し、あゆみの方にはとんでもない苦痛が来ているらしく、僕に遠慮して苦痛の声は上げなかったが、イヤイヤをするように小さく首を振りながら激しく歯を食いしばった。
その姿を見て僕は、どうにも堪えられなくなり、挿入を諦めて引き抜いた。
あゆみの股間からどいて、あゆみの隣によこたわり、血まみれのアソコをティッシュで拭いてやった。
初セックスに失敗したと悟ると、あゆみは手で顔を覆って静かに泣き始めた。
「もうやだ…私の身体、背ばっかり伸びて、全然大人になってない…」
そこで俺は、
「あゆみ、見てごらん」
と言ってティッシュを見せ、
「あゆみの処女は、俺がもらったぜ」
と、普段使わない言い方でおどけて見せた。するとあゆみは一瞬だけ泣き笑いの表情になったが、すぐにまた泣き顔になり、僕の胸に顔を埋めた。
僕はあゆみの背中に手を回し、撫でてやりながら
「あ~幸せだ~」
と言った。
「…ほんとに?」
「ああ。だって、おとといまでお前とこんな風になれるなんて、夢にも思ってなかったんだぞ?」
「…ほんとに、ゆっくりでいいの?」
「俺、ほんとにあゆみのことが大好きだから、お前が苦しむ所なんか見たくない。お前の身体が準備できるまで、いくらでも待てるさ」
「ありがと。お兄ちゃん大好き!」
そう言って妹は、強くしがみついた。
翌日から、あゆみの『お勉強』が始まった。
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