僕は、香帆ちゃんの両腕を掴んで、ベッドに座らせます。
投げ出した脚は、ケイタ君が、必死に抱え込んでいました。
ちょうどその時、タイミング悪く、真衣ちゃんのお母さんが迎えに来て、玄関先で呼んでいる声が聞こえてきました。
まずい。
慌てて僕は、掴んだ腕を離します。
ケイタ君も、起き上がって何もなかったように座り直します。
「あ、おばあちゃん家に行くんだった、ケイタ君、僕くん、ごめんね。」
「香帆ちゃん、じゃあね。エッチ仮面なんて懲らしめちゃって」
真衣ちゃんが部屋を出ていきます。
ドアが開いた時、夏の日差しが僕と香帆ちゃんを照らしました。
薄手のワンピースが透けて、躰の線が浮かんで見えています。
腕を離したのに香帆ちゃんは、腕を後ろにしたままでした。
さらに真衣ちゃんにバイバイと手を振ったにもかかわらず、また後ろに手をやります。
香帆ちゃんは天然でも何でもなく、成績もいい女の子です。
ドアがしまり、真衣ちゃんの声が遠ざかっていきます。
また沈黙が訪れました。
どうして香帆ちゃんは、逃げずにそのままいるんだ?
一瞬見えた、胸の膨らみに、急に息が苦しくなり、心臓がドキドキと早鐘のようになっていました。
「エッチ仮面再開ッ」
僕は、香帆ちゃんの背中に身体をくっつけて、お腹に手を廻し、抱きつきました。
「エッチ仮面2号参上ッ」
ケイタ君が香帆ちゃんの片足に抱きつきます。
僕は、香帆ちゃんに、きゃあぁっとかヘンタイっとか、平手打ちされて、それでエッチ仮面は終わる程度に考えていたのです。
しかし抱きついても、香帆ちゃんは、「はっ」と時折、息を吸うくらいで、抵抗らしい抵抗をみせません。
さすがに、脚に纏わりつくケイタくんには、手で払い除けるようなしぐさを見せますが、すべてが弱弱しく、途中からは、頭を下げて、無言で耐えるようになっていました。
「エッチ仮面様、次はどんな攻撃をしますかッ」
ケイタ君も僕も、周りに咎めるものがいないので、いつもとは違うテンションになっていました。
「ん?僕くん、ちょっと待って」
「ひょっとして、香帆ちゃん泣いてる?」
膝を抱えて下を向く香帆ちゃんが泣いているのでは?
女の子を泣かせたとなると、ただ事ではないことは知っていました。
「えっ、香帆ちゃん、泣いてるの?ね?」
僕も心配になって、足下から覗き込んで表情をうかがいます。
「かーほちゃん、ねぇ?こっち向いて」
少し顔を上げてこっちを見る香帆ちゃん、泣いてはおらず、僕達の取り乱した様子が可笑しいのか、心配そうな二人を横目にクスッと笑顔を向けました。
「なんだ、嘘泣きだ」
「嘘泣きで俺たちを騙そうとしやがった」
「こうしてやるッ」
ケイタ君は、香帆ちゃんの靴下を剥ぎ取ると、足の裏を中心にくすぐり始めました。
「きゃああぁっ、や、やめてぇっ、アハハハっ、はぁ、はぁっ、アハハハハッ」
僕も、お腹やわき腹をくすぐり始めます。
さらに笑い声が大きくなり、身体をよじって抵抗する香帆ちゃんでしたが、暫くするとあまり声をあげることもなくなり、くすぐりにあまり反応しなくなりました。
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