放心状態の私の頭を優しく撫でてくれる先生。
うつろな瞳で先生を見つめる私。
まだ息は荒く……。ハア…ハア…ハア…ハア…。
「深雪、よく我慢したね。排泄しながら逝くとは深雪もずいぶん成長したね。フッフッフッ…大西さんの言うように、今度は今以上量を増やして我慢してみようね。深雪なら出来るさ……。」
排泄出来た安堵感と絶頂の余韻に浸っていて先生の言葉がその時は頭に入って来ませんでした。
先生はウオシュレットでアソコを綺麗に洗い流すと、私を抱き上げ浴室へと向かいました。
浴室の椅子に座らされる私。でも支えてくれないと椅子にも座っていられませんでした。
カメラマンさんと大西さんに両側で支えられ、先生が後ろから冷たいシャワーを頭からかけました。
「ひゃっ!冷たいっ!」
ビクッと体が跳ね、放心状態だった私の意識が戻ってきました。先生は、
「深雪…やっと意識がはっきりしてきたね。そのまま座っていなさい。体を綺麗に洗ってあげるから」
私はまだ、ぼーっとしながら目の前の鏡に写る自分を見ていました。
鏡に写る自分がまるで自分じゃないような、他人のような感覚でした。
火照った体を冷やすように、意識をはっきりさせるように先生は頭から冷たいシャワーをかけていきます。
ツインテールに結んだゴムをほどき、長い髪を丁寧に洗ってくれる先生。
その横で大西さんとカメラマンさんは素手に石鹸を付け、背中から胸、爪先から足の付け根まで洗ってくれました。
いつもなら恥ずかしいとかくすぐったいとか感じる私。でも今は火照った体が冷めていくのと汗が洗い流され気持ちいいという感覚でした。
呼吸も少しずつ落ち着いてきた私。
だんだん頭の中もはっきりしてきました。
「ハア…ハア…ふうっ…。ありがとうございます。冷たいシャワー気持ちいい。」
先生は私の体の石鹸をシャワーで綺麗に洗い流しながら
「深雪…体の火照りは治まったかい?小さな体を真っ赤に染め全身汗びっしょりだったからね。感覚もだんだん戻ってきたかな?」
私はコクンと顔を縦に振り、
「冷たいシャワーで体が冷やされて…火照りはだいぶ治まったみたい。意識もはっきりしてきたし。私…もうパニックだったもん。」
すると横にいる大西さんが意地悪そうに、
「フッフッフッ…パニックか。栓されて排泄が出来ないからパニックになったんだね。でも気持ちよかったんでしょ?何度も何度も逝くッて叫んでたし、最後は排泄しながら逝ってたからね。パニックになりながらもよく逝けたね。それも12歳の女の子が……」
私は恥ずかしくなり下を向きながら
「大西さんの意地悪…。恥ずかしいからそんなこと言っちゃだめだから。凄い苦しかったもん。」
大西さんは下を向く私の顎を持ち上げ見つめながら
「いやいや…誉めてるんだよ。凄いねって。深雪ちゃんがハードな治療に心が折れることなくついてこれるのは、先生との心の結び付きが強いからだと思うんだ。深雪ちゃんが先生を心から信頼している気持ちがあるから……違うかい?」
私は暫く黙って考え込み……先生がいるから頑張れるんだと改めて思い…
「その通りだと思う……。」
「でもね…逆に言うと先生がいないと、先生との結び付きがないと深雪ちゃんは治療に耐えられない。良くならないと言うことだね。先生という心の拠り所を失うと深雪ちゃんの心は折れてしまう。」
私ははっとして不安になり先生を探すようにキョロキョロし
「先生がいなくなっちゃう…なんて事ないよね?先生は私の事嫌いにならないよね?そんなのいやだもん。」
大西さんは私の頬を優しく撫でながら
「深雪ちゃんの頑張りは先生のおかげだと思う。でもね、本当に良くなるには自立しないといけないんだ。すぐとは言わないが……自分の意志で考え行動出来るようにならないと。わかるね?先生が言うからやりますじゃだめなんだ。先生の負担を少しづつ減らしていかないと……」
私はいやいやをするように泣きながら顔を左右に振り
「先生が私から離れて行くなんて嫌だもん。先生が先生がいないと私…私…耐えられないもん。また前みたいに人見知りで誰とも話せなくなっちゃうから」
大西さんは親で涙を拭きながら諭すように、
「深雪ちゃん…ずいぶん成長したんじゃないかな?ほら自分の意見しっかり言えてるから。それに…フッフッフッ気持ちいい事に集中してるときは先生の事忘れてるだろ?それが深雪ちゃんの本当の姿なんだよ。気持ちいい事だけに没頭する…気持ちいい事を追及したいと心の中では思っているんだ。相手が先生じゃなくてもね。」
「そんな……違うもん。先生じゃなきゃだめだもん」
私の心の奥底を覗かれたような気持ちになりました。認めたくないけど確かに気持ちいい事している時は、何もかも忘れる事が出来ました。相手が先生じゃなくても……。でも……自立なんて先生から離れて行くなんてその時は想像出来ませんでした。
大西さんが話し終わると先生は私を抱き上げ一緒に浴槽に浸かりました。
大人が4,5人入れる大きな浴槽です。
私の後ろから先生は優しく抱き締めてくれました。
先生の肌に触れ密着し安心感でいっぱいでした。
振り向き、後ろから抱き締めてくれる先生を見上げながら、
「先生……あのね……さっき大西さんが話した事…私どうしたらいいの?先生…私から離れていっちゃうの?」
先生は優しい目で私を見つめ返し、
「大西さんの言うことは極端だよ。でもね…深雪が自立しないといけないと言うことは本当だよね。先生に頼らず自分の意志で行動出来るようにならないと。いつまでも先生のご機嫌を伺っているんじゃだめだよね。深雪も本当は自分の意志で行動したいって思ってるんじゃないかな?」
先生の言葉に涙が込み上げてくる私。ふがいない私に……。こんな私の為にみんな一生懸命考えてくれてるんだと。
「先生…私今まで先生の為に頑張らないとって思ってた。先生に嫌われたくなかったから。その気持ちは変わらないけど……。これからは自分の為に頑張るって思う。だって…治療は自分の為だから。」
本当は不安で不安でどうしたらいいのかわかりませんでした。でも……そう言うことで自分の気持ちをごまかしていました。
先生はそのまま私の唇に自分の唇を重ねキスをしてくれました。優しくうっとりするようなキス……。
不安だった私の心が落ち着いてきます。
「カメラマンさんは今晩泊まってもらうから。それから先生は一人で寝るから深雪は大西さんとカメラマンさんと一緒に寝なさい。いいね?深雪が先生から自立する第一歩だから。」
やっと先生と2人きりになれると思っていたのに
私はびっくりして目を丸くして先生を見つめ…
「そんな……。先生と一緒じゃないといや……。」
でも自分の為に頑張るって約束したばかりの私。いやと言いかけて
「私…大丈夫だから。自分の為に頑張る」
としか言えませんでした。
時間は夜の11時過ぎ…休みないハードな治療が始まってから3時間余りが過ぎていました。
でもこれから終わらない夜の始まりでした。
つづく
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