「・・ちゅっ・・ちゅっ、くちゅ!・・」
小鳥が面と向かって一つの餌をついばむ様な可愛らしさで、二人は唇を突き合せて互いの体温を交換する。
内田(あぁ!..柔らかい..それに..
それになんて小っちゃいんだ!..)
彼は成人した女性に興味が無かった。
いや、もっと正確に云えば熟し始める前の青い性にしか興奮する事が出来なかった。
ルックスや学歴に併せて社会的地位などに関しては、全く申し分のない経歴を持っている。
更にそれらからもたらされる収入にも大きな余裕があった。
そんな彼にとって一番の悩みは子孫を残す作業のみなのである。
悠優「・・んっ、んんっ?・・あ!・・っあ?・・」
(わたし..わたしって男の人とキスしちゃってる?)
(ああっ!! なんだかすごい!! すごいよっ?!!)
彼女は当然の事ながら、正真正銘のバージンであった。
そして更に当然の如く、彼とのキスがファーストキスであったのだ。
悠優(..わたし..キスしちゃった..)
(それも...それもしらない人と..)
(..初めての..キス..)
彼女はC1にして初めて異性との性交渉の入り口に立ったのだ。
内田「悠優ちゃん・・僕って今・・今ね!」
「すごく、もの凄く感動してるんだ!!」
悠優「・・・かんどう?・・・」
目を爛々と輝かせて少女へと熱い想いを語る彼の姿を見て、彼女は不思議な感覚と思いを覚えていた。
悠優(..この人って、何をかんどうしてるんだろ?..)
(..いったい、何を?..)
内田「ホントに・・本当に恥ずかしい話なんだけど」
「君に軽蔑されちゃうかもしれないんだけど」
「・・言っちゃうね!・・」
悠優「は、はい?」
彼女の目には彼が演技をしている様には到底思えなかった。
内田「僕は・・僕って・・」
「僕って、君とのキスがファーストキスなんだ!!」
悠優「ふぁーすと・・きす?」
内田「女の人とキスをしたのは君が初めてなんだ!!」
悠優「はじ・・めて?」
(えっ?..なに?、なにをいってるの???)
彼女には彼の言っている言葉の意味が理解出来なかった。
否、正確に云えば理解する術を持ち合わせていなかったのだ。
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