「俺は二十歳の時からだよ」と答えると「ベテランさんですね」と言った。その後俺の名前の字を聞かれ教えた。「じゃぁ何かあったら呼んで」と言うと「はい…ありがとうございます」と言い俺は戻った。自分のコンロの火が消えかかっていて、慌てて炭を入れた。…やがて日が暮れ始めてきて寒くなり始めた。俺は家で下拵えした野菜を出し、鍋に入れスープを作り始めた。火を調節しながら煮込んだ。鍋を煮込みながら焼き鳥をした。美冬の方を見ると椅子に座ったまま、まだ用意をしていなかった。仕上げにコンソメを入れ完成させた。作り終わった頃には日は沈み、富士山の頂上だけが赤かった。また美冬の方を見た。ランタンを点けて何かをしていた。俺は何となく気になり、スープと焼き鳥を持って行き「コレ作ったけど食べる?」と話し掛けた。丁度美冬はカップ麺を開けようとしていた。「えっと…いいんですか?」「いいよちょっと作り過ぎたから」と言うと「ありがとうございます…頂きます」と言って受け取った。
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