二人は互いに自らの誠である心の内を確認して、更にそれを相手に伝える事が出来た。
後は魂の赴くままに身体を繋ぎ合わせて、一つの生命と成り、新しく生まれ変わるだけである。
雫「・・あのぉ~・・ちょっと、いい・・かな?・・」
彼女は彼に一つの提案をする。
雫「・・これから、お風呂に入っても良いですか?・・」
彼は意外な事を聞かれた風である。
典史「別に構わない、けど・・」
「身体なら・・さっきプールで
シャワーを浴びたから・・僕は気にしないよ?」
雫「ううん、そうじゃないの!」
「わたしって・・」
「水の中が一番落ち着くみたい・・」
「・・ダメ、かな?・・」
彼女は自らの変わった嗜好を承知で、彼にその是非を問うて行く。
典史「えっと・・」
「それって?・・」
「・・もしかして、お風呂の中で・・」
「・・エッチ、を?・・」
彼女はゆっくりと頷いた後、黙って不安そうな顔をしながら、彼の反応を伺っている。
すると彼は、何かを思い出した様な顔をする。
典史(そう云えば・・・)
(泳いでいる時の雫は、一番楽しそうで
リラックスしている様な気が・・・)
彼は彼女との初SEXの時を思い出す。
あの時は何もかもが勢いだけで、相手の事を思いやる余裕すら無かった。
自分自身の欲望をただひたすらに排泄したいと云う我儘な状態でもあった。
しかし今は彼も女性との初体験を済ませて、尚且つ彼女の方も心の準備が出来ている筈である。
その彼女が提案する事柄であるのだ。
彼には、その事を拒否する選択肢などは、最初から無いも同然であった。
そんな彼は微笑みを浮かべながら彼女へと返答をする。
典史「雫が言うのなら、それが一番の選択だよ!!」
「僕も大賛成だな!!」
雫「ありがと~!!(喜) だいすきっ!!」
彼女は不安そうな顔を、パッと笑顔に変えて彼に抱き着いて行く。
雫「ねっ!ねっ! 早く、はやくぅ~!!」
彼女は彼の手を引いて、バスルームへと急ぐ。
すると、その空間は意外や意外、割と落ち着いた和風の造りであった。
パッと見だけでも清潔感に満ちており、二人の期待は一気に膨らんで行く。
典史「へえ~?・・結構綺麗じゃん!!」
雫「うんっ! ここならバッチリ!!」
「じゃあ早速、お湯を張るね!」
彼女は湯船の蛇口を開けて、その中にお湯を満たして行く。
そして彼に向かっておねだりをした。
雫「・・・それじゃぁ・・脱がして、くれますか?・・・」
典史「うんっ! 分かった!」
彼は彼女の服を、一枚一枚、優しく丁寧に脱がして行く。
彼女は彼の顔をみつめて全てを任せていた。
そして彼が最後の一枚である、小さなショーツを彼女の脚から抜き取ると、そこには眩しい程の輝きを放つ、少女の美しい裸体が現れる。
典史「・・・雫・・・」
「・・本当に・・綺麗、だ・・」
「あ、いや・・そんな陳腐な言葉は、似合わない、かな?・・」
「・・ごめん!・・」
「僕には・・ちゃんとした言葉が見つからない、な・・」
彼女は何一つ、身体を隠す素振りを見せずに、只彼の言葉に耳を傾けている。
そして、ひと呼吸置いて、彼に向かって言葉を発して行く。
雫「・・のりふみさんも、一緒に・・」
彼は彼女の言葉に頷いて、自ら全ての服を脱ぎ去って行く。
すると、既に準備万端、やる気満々のペニスが天を仰いで現れて来る。
典史「・・あの~・・ごめん!・・」
「もう、こんな風になってた、みたい?」
彼女と彼は恥ずかしさを通り越して、最早この姿が一番自然な状態だと思えて来た。
雫「さっ、お風呂に入りましょ!」
典史「はいりますか!!」
二人の二人による二人だけの時間が、只ゆっくりと流れていた。
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