雫「ねえ、ねえ!」
「北川コーチって、ちょっと雰囲気が変わったね?!」
雫と典史はクラブからの帰り道で、ひそひそ話を展開している。
彼女は澪に対する北川の微妙な態度に、少なからず違和感を抱いていた。
典史「ああ!そう!・・やっぱり?」
「実は僕もそう思っていたんだけどね・・」
「コーチ、どうしちゃったんだろうなあ~」
「花村と上手く行って無いのかなぁ~?」
雫「どうしちゃったのか、は貴方も一緒!」
典史「えっ?・・」
彼女は、あの一件以来、全く自分に対してモーションを掛けて来ない彼についても不安感を抱いている。
雫「えっち・・・」
「まだ最後までしてないじゃん?!」
彼とのSEXが未完のままの状態が続いている彼女の心は宙ぶらりんである。
膣の奥までしっかりとペニスを迎え入れて彼の存在を実感したい。
彼女は前回の失敗を踏まえて、自身で色々と準備を重ねていた。
雫「わたし・・・あれからナプキン止めて
タンポンを使う様にしてるんだよ?・・」
彼女は顔を赤らめて俯きながら女性の秘め事を敢えて語って行く。
液体を吸い込んだタンポンはそれなりに大きくはなるが、男性の勃起したペニスの長さ太さ硬さとは比べ物にはならない。
だが彼女は恥を忍んでまで、彼に対して自らの心意気を伝えたかったのだ。
典史「そっ、そうなん、だ?・・」
彼は只そう言うしかなかった。
典史(・・タンポンって・・)
(何だか、生々しい、な)
そんな彼には度重なる反省点が有る。
自分の都合と勝手で澪との初体験を済ませた彼は、興味本位で燃え盛る様な性欲の嵐が影を潜めていたのだ。
それに加えて一度失敗した彼女とのSEXに僅かながらも臆する自分が居る。
彼はその事を猛省して、彼女へと詫びを入れて行く。
典史「ごめん!!」
「本当にごめんね!!」
「この処、学校の活動の方も忙しくて・・」
彼は言い訳をすればする程、自ら深みにはまって行く。
そんな彼を見て、彼女が助け舟を差し出す。
雫「じゃあ、どっか連れてって!!」
典史「何処か、って?・・」
「例えば・・・う~ん・・・分かんないなぁ」
「雫はどんな所に行きたいの?」
雫「う~ん!え~っと?・・んっ?」
「あのね~!!それじゃあ誘われる意味が無いじゃない!!」
「貴方が考えてよ!!」
典史「僕、が?・・・」
彼は必死になって自ら答えを探そうとしている。
すると一つの名案が浮かび上がって来た。
数日後。
二人は、彼が母から借りた軽自動車の中にいる。
向かう先は或る公営のスポーツ施設である。
彼と彼女はクラブの練習が休みの日に、二人して出掛ける事にした。
雫「・・ここって?・・」
着いた場所に在る施設には室内の温水プールが有った。
雫「もうっ(怒)!!」
「なんで遊びの時までプールなのよ!!」
「しかも区営の!!」
典史「まあまあ(汗)・・」
「先ずは入ってみようよ」
哀しい事に水泳バカの典史には他の遊戯が容易に思い付かなかった。
彼はムカつく彼女をなだめながら、その施設へと案内をする。
典史「・・・しず、く?・・それって?・・」
雫「えっ?・・ダメ?」
「これ、似合わないかな~?」
典史「そ、そっ、そんな事は・・無い、よ!」
「無いんだけど・・」
彼女が着て来た水着は花柄のビキニであった。
お年寄りや小さな子供を連れた家族が殆どの公営プールで、である。
雫「せっかく張り切って、こないだシブヤまで
行って買って来たのになぁ~」
何時もはクラブが指定する競泳用の水着姿ではあるが、こんな日位は気分転換の為にと思い切って違う物を着てみたかったのである。
典史「雫・・よく見るとカワイイ!」
雫「良く見るとぉ~?(怒)!!」
「もうっ!!失礼ねっ!!」
典史「あ、いや、ゴメンゴメン!」
そんな彼では有るが本音を云えば、高鳴る鼓動を抑える事で必死になっていたのだ。
彼女が着て来たビキニは赤がベースの花柄で、大きな色とりどりの花の意匠が所狭しと散りばめられている。
ブラは小さめの独立した三角形で、背中から紐を結わいている。
そしてショーツは履き代の浅いタイプで、腰の両側を紐で結んでいる。
雫「よいしょっ! よいしょ! ん、んんっ!」
彼女はクラブ並みに準備体操を初めて仕舞った。
腹筋を伸ばす為に上体を大きく反らせたり、背筋を伸ばそうと立ったまま両手を床に着けて行く。
その度に、お尻のワレメやおまんこの土手の盛り上がりが水着から覗いて仕舞いそうになる。
彼はそれが心配でハラハラドキドキの繰り返しであった。
典史(ああぁ~!!しっ、雫!)
(そんな、見えちゃうって!!)
(あっ!あっ!・・だ、ダメ!!)
(あああああ~~~!!)
プール場内には若い男子も、チラホラと見掛けるのに、である。
しかし当の彼女はどこ吹く風と云った風情であった。
唯一問題であったのはむしろ彼の股間の方である。
典史(こっ、これはマズイ!)
(何とか遣り過ごさないと!!)
彼はこの際どい水着を着た美少女の艶姿にドキドキしながらも、どこかでカップルとしての自尊心を満足させる想いを認めざるを得なかった。
だが彼女がそこまで計算済みで有ったかは、誰にも知る由は無い。
※元投稿はこちら >>