澪と典史だけが知っている、二人の秘め事が有った日から既に数週間が過ぎていた。
そんな二人の関係は以前と全く変わらない。
しかし周囲が注意深く観察して居れば、その関係は前よりもよそよそしくなっている様に感じるかもしれない。
事実、二人は滅多に目を併せなくなっていた。
彼女には彼女の事情が有って、彼にも彼の外せない理由が有る。
二人は只の師弟関係へと戻って居た。
正章「澪さん・・・」
典史の弟である正章がクラブのプールで澪の姿を確認する。
彼は今日から一か月間に渡って澪との合同合宿へと入る。
澪「・・正章、くん?・・」
「やだ~!!久し振り!!」
「・・でも、なに?・・」
「何だか、随分と身体が大きくなったみたい?」
正章「お久し振りです!!」
「花村先輩!!」
「お元気そうでなによりです!!」
彼は彼女と久し振りに出会えて、只単純に嬉しかった。
澪「な~に~?・・先輩って!」
「前みたいに、澪でいいよ!!」
正章「わっ、分かりました!!」
「澪先輩!!」
澪「だ~からぁ、先輩は要らないって!」
正章「じゃあ・・それじゃあ、澪さんで良いんですね?」
「先輩!!」
澪「あのね~!!(笑)」
二人は再会した瞬間から、親しい姉と弟の様な関係に戻って行く。
北川「花村さん、ご苦労様」
澪「北川コーチ!」
「こちらにいらしてたのですか?」
「あの、協会でのお仕事は?」
北川「あんなもん、他の奴らに任せて置けばいいのよ!!」
北川は正章のコーチングに熱心で、常に付きっきりの体制を取って居た。
北川「それよか、花村さん・・」
「貴女にも練習が有るのに、ゴメンね~!」
澪は彼との年齢も近く、何よりも共に練習を重ねて来て気心の知れた関係である。
彼にとって大きな大会が控えているこの時期に、女子とは云え現役の実力者である彼女が調整のパートナーとして練習相手になってくれる事は願ったり叶ったりの状況であった。
北川「それじゃあ、先ずはプランを伝えるわね!」
彼を支える北川と彼に寄り添う澪による三人の作戦会議が始まって行く。
そして、その三人はプールを離れて会議室へと向かう。
北川「いい? とにかく早急に問題点を探し出す事!」
「それに尽きるわ!」
北川は彼の泳ぎをあらゆるデータを基にして解析をして行く。
澪「コーチ!」
「では、私に出来る事は?・・」
北川「ふふんっ!」
「貴女には重要な役目が有るの!!」
「いい? それじゃ、聞いて!」
北川のプランでは彼女に彼の実際の泳ぎを分析してもらう事。
それは彼女にとって過酷な使命である。
北川「貴女には常に全力で泳いで貰う事が必要なの!」
「その上で、桑島君のフォームを水中で分析して貰う」
「厳しい仕事だけど・・貴女に出来る?」
澪「私・・・やってみます!」
「何処まで出来るか分かりませんが・・」
北川「本当に?・・ありがとう!」
「でもね、出来る範囲内でいいから、ね!」
プールに於ける実際の泳ぎを撮影出来る施設は無い訳では無いが、それは飽くまでも研究用である。
私的に使用するには限界があった。
北川「じゃあ、ミーティングはここ迄!」
「後はプールでの実践有るのみ、よ!」
実際の合宿は三日後からである。
そんな一仕事を終えた澪と正章は楽しそうに談笑を始めて行く。
北川(ふ~ん!・・・)
(あの子たち・・楽しそうじゃない?)
(・・成る程、ね!・・)
北川は楽しそうに喋る二人を見ながら、脚を組んでカタカタと上下に小刻みなテンポで揺すって居る。
その眼鏡を掛けた奥に光る眼は、澪の様子を鋭く観察している様にも見える。
そんな彼女は今、排卵中であった。
その彼女は視線を澪から彼へと移して行く。
北川(・・正章・・・)
(貴方の遺伝子は誰にも渡さない!!)
(そう!・・貴方は私だけのモノ・・)
彼女は激しく疼く子宮を、おまんこのワレメを、キュッと締める事で抑えて行く。
そして既に彼女のショーツには、小さな粘る染みが出来ていた。
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