典史「花村ぁ~、何やってんの?」
「いつもの君らしく無いよ!」
彼女は練習の時には毎回テーマを決めて、それを目標に黙々とメニューをこなして行く事が常である。
だが、今日の彼女は全般的に集中力が散漫に見えて、動かす身体にも覇気が無い。
彼はそんな彼女を見て、心配をしていた。
典史「どうしちゃったの?」
「何か心配事でも有るんじゃ・・」
彼がそこまで言うと彼女がその言葉を遮る様に感情を被せて行く。
澪「別に・・何も有りません」
典史「そんな事は無いだろう?」
「明らかに身体の動きが鈍い様に見えるよ!」
澪「大丈夫・・です」
「ご心配をお掛けして申し訳ありません」
典史「まさか・・雫が居な・・あっ!いや・・
相原が居ないんで落ち込んでいるの?」
彼女は彼の口から雫の名をダイレクトに言われた事で珍しく切れて仕舞う。
澪「何で雫が居ないと私が落ち込まなくちゃいけないんですか?!!」
彼は彼女の反応にびっくりして、慌てて頭を下げて謝って行く。
典史「ごめん、あっ!・・」
「ごめんなさい!」
「君の気持ちも分からずに・・」
澪「私の気持ちなんて・・」
「解る訳無いじゃない!!」
彼女は彼の返答に激高して、いきなりまた泳ぎ出す。
彼には彼女の胸の内がさっぱり理解出来なかった。
そして次の日、練習に現れた彼女はいつものクラブ用水着を着て居なかった。
彼女が着て来た水着とは・・。
典史「花村・・・一体、君は?・・・」
彼女は雫に倣って胸にメーカーロゴのみが入ったハイレグの競泳水着を着て来たのだ。
その水着はネイビーブルーに白のラインが入った代物で、胸にははっきりとした可愛いポッチが二つ、その存在を主張している。
そして薄手のピッタリとした生地は彼女のクビレたウエストラインを更に強調して長い腕と脚を魅力的にアシストする。
最後に彼女の股間に食い込んだVゾーンはこんもりと盛り上がって、モデル体型の彼女をより卑猥に演出をしている様でもある。
彼は彼女の事をこれまで女性として意識して来なかった自分が不思議でならなかった。
雫との関係は別として、身近にこれ程自らの股間を熱くさせる対象が存在していたとは。
彼は己の記憶を一気に過去へとさかのぼらせて、彼女との関係を再構築して行く。
澪「何、ジロジロ見てるんです?」
彼女の険しく美しい顔とトゲの有る言葉に彼は怯んで仕舞う。
典史「べ、べっ、別に見ているわけじゃあ・・」
澪「なら、練習を初めてください」
彼女のリクエストで彼は今日のメニューを発表する。
澪「それは・・それならもっと」
「もっと効果的な方法が有ると思われますが?」
典史「ええっ?!」
彼は彼女の挑戦的な態度にイラついて行く。
典史「それじゃあ・・・こんな感じで」
澪「何ですか?・・感じって?」
「そんなイメージだけじゃなくて
もっと具体的に説明して下さい!」
典史「あっ、あのねぇ~!!」
「具体的って・・例えばどんな感じで?」
澪「また、”感じ“って・・」
「あの、私は真剣なんです!!」
「雫と違って!!」
彼は雫を卑下された事で、自らを否定されたと感じて仕舞う。
典史「そっ、それなら君の持論を聞こうじゃないか!!」
と、最早彼の返答は子供以下の状態である。
澪「もういいです!」
「自分で考えますから!」
典史「良く無いよ!!」
「僕は君のコーチで」
「北川さんからも強く云われてるんだから!」
澪「だったら・・」
「・・それだったら・・」
「私も雫と同じメニューにしてくれません?」
典史「はっ?!!・・・」
彼は何故か彼女に核心を突かれた気がして、思わず股間を反応させて仕舞った。
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