雫と典史は仮にでは有るが結ばれた。
二人は生の性器を繋ぎ合わせた事で、お互いに少しずつオーバーラップをして行く様に成る。
だが、そんな二人は共に大人の対応を取って居る。
彼女と彼は以前と変わらずに、呼び合ってそれぞれの行動をする。
しかし澪から見れば二人の関係はバレバレであった。
澪は事あるごとに、彼女らの仕草で自らを追い詰めて行く。
雫「ていようりょうぴる?」
澪「そう!」
「最近の女子アスリートでは常識よ!!」
雫「ピルって・・」
「あの避妊薬のピル?」
澪「ご名答!」
「でも、その目的はチョット違うのよ」
二人の云うピルは低用量ピルと云って効果が高く副作用の少ない物であり、近代の女性トップアスリートが月経周期をコントロールする為に使う先端の技術である。
澪「上手く使えば試合でのコンディションが
コントロール出来るのよ!」
「例えば・・雫だって体調が優れない時に
決勝を迎える場合だって有るでしょ?」
雫「ぅ~ん!そりゃぁねえ・・」
「そんな時も有るけどさぁ~」
「・・でも、なんか怖くない?・・それって!」
澪「そんな事言ってるから雫はタイムにムラが有るのよ!」
「もっと勉強した方がいいよ!」
雫「はぁぁ~、そっか~!」
「・・うん、そうだよね!」
澪「私はもう使っているよ」
「ほらっ!あのスポーツサイエンスセンターに行った時」
「あの時に担当の人から色々と説明を聞いたのよ!」
「ドーピング検査もクリア出来る物だって!」
雫「へぇ~?!」
「澪は相変わらず、凄いね~!」
雫は只々彼女の事を感心していた。
そして最後に一つの疑問をぶつけて行く。
雫「ねえ、澪?・・それって・・」
「本来の避妊効果も有るって事?」
澪「そりゃそうよ!」
「幾ら低用量って云っても確かに避妊効果は有る筈よ!」
雫「ふ~ん!そうなんだ!」
「・・分かった!・・」
雫は目を爛々と輝かせて納得が行った様子である。
澪(これは・・怪しいを通り越してる!!)
(まさか!!・・既にやっちゃった?!!)
彼女は親友に、女としての先を越されて仕舞った事に衝撃を受けた。
そんな彼女はこの後、いつもの冷静沈着な態度をかなぐり捨てて愛しい異性を求める様になって仕舞う。
数日後・・。
澪「えっ?・・雫がお休み?・・ですか」
典史「ああ!何だか親戚に不幸が有ったとかで・・」
「花村は・・聞いてなかったんだ?」
澪「勿論です!」
「初めて聞きました」
典史「結構遠い処の親戚だそうで」
「帰って来るのは三日後らしいよ!」
彼女は雫の情報が豊富である彼の言葉を聞いて、更に核心を突いて行く。
澪(二人共・・常に情報共有をしているって事?)
彼女は既に、今迄の単純なクールビューティーを誇る少女ではなくなっていた。
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