牽制のしあいが続いた。俺が半歩進めば相手は半歩下がった。埒が明かないと俺は思った。俺はワザと隙を作れば打ち込んで来ると思った。だがリスクがあった。反応が遅れればやられるからだ。中々決心がつかなかった。時間が長く感じた。俺は一か八かやってみる事にした。フッと構えを下段にして誘い込んだ。相手は飛び込んで来た。相手は面から肩を狙って振り下ろして来た。俺はその瞬間下から相手の右腕を狙った。一瞬の勝負だった。相手の木刀が避けた俺の肩の外側に当たり二の腕を滑って流れた。俺の振り上げた木刀は、狙った所に当たりボキッと音がした。相手は「ぐわぁっ」と叫んで木刀を落とした。運が良かった。もう少し頭側に来ていたら、俺の肩は粉砕されていた。だが肩の筋肉に当たって流れたとはいえやはり痛かった。残り1人になった。男は「来るなっ」と言ってナイフを出しOLを盾にした。「それ以上来るなっ来たらこの女を…」と決まった台詞を言った。俺は「お前がやった瞬間俺はお前をやるぞ?」と言った。
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