ロリータ 官能小説

ひなたは農業高に進学した。｢大変だけど土いじりが楽しい｣と言った。俺の所は夏だけ農業をして、冬は休耕している。だが完全に休んでいる訳ではなく、冬に堆肥を撒いて夏に失われた栄養分を補っている。と言えば格好いいが、ただ単に俺が寒いのが苦手なだけである。…冬、俺は知り合いの所でバイトをしている。これは毎年の事だった。別にバイトをしなくても、家賃収入で十分暮らせたが、何かあった時の為だった。その何かが起こった。沙希だった。沙希が部活中に怪我をして右腕を複雑骨折した。沙希は暫く入院した。俺は連絡を受けすぐに病院に行った。沙希は半ＩＣＵに入院した。ひなたも遅れて駆け付けた。沙希は麻酔から覚めると｢ゴメンナサイ｣と謝った。俺達は毎日交代で見舞いに行った。腕で吊っている姿が痛々しかった。沙希は半月ほどで退院した。腕には傷が残ると医者に言われた。家に帰ると｢やっぱり家っていいなぁ｣と笑顔で言った。高い治療費にバイトしてて良かった…と思った。


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