JCと子作りしませんか? 第二章9
TV局から直接タクシーに乗った雄一郎は首都高を飛ばして、あっという間に自宅へ辿り着いた。
時刻はAM3時である。
この後、10時に東京駅から新幹線に乗らなければならない。
行き先は金沢であった。
4時間ほど寝て目覚ましで起きる。
余裕を持って旅の準備を済ませて、タクシーで東京駅へと向かった。
北陸新幹線の指定された車両の指定された席に座る。
これで一安心である。
程なくして電車が動き出した。
この先、大宮駅で女性と合流する。
それが今回、担当として派遣されるパートナーであった。
30分程で大宮駅に着くと、ベージュのゆったりとしたワンピースに、日差しの広いオシャレな帽子を被った女性が乗り込んで来た。
彼女は彼の前を通って3列シートの窓際に座った。
通路側の席には、誰も来ない事になっている。
「はじめまして、 桜川美玲と申します」
「これからの2日間、 よろしくお願いいたします。」
などと言って、頭を下げた。
桜川美玲 JC〇年生 H162 B78 W56 H81
女子新体操日本代表選抜候補強化選手
特徴 バージン 医療証明
彼は、メールで送られて来た彼女のプロフィールを思い出していた。
目の前で見た彼女の顔は桐〇美玲と瓜二つで、更に口元をシャープな印象にした超美少女である。
新体操の代表クラスの彼女が何故ここに?
謎の多い女の子であった。
東京駅から2時間半程で金沢駅に到着した。
途中、車内で隣の彼女は殆ど喋らなかった。
緊張しているのであろうか?
彼から
「ここで降りますよ」
と、声を掛けた。
すると彼女が
「あっ、はい。 分かりました」
と言って、荷物を持って付いてくる。
まだ、昼過ぎである。
彼は
「何か、食べたいもの ある?」
と聞いた。
すると彼女が即答で言った。
「お寿司が食べたいです」
「ここでしか食べられないヤツがいい」
などと、急に元気になった。
彼は嬉しくなって
「う~ん、 じゃあこの辺で一番高級なお店に行こう!」
そう言って、直ぐに観光案内所を探した。
探したお店は駅から歩いて数分の所にあった。
店に入ると威勢の良い声で、いらっしゃいと迎えられた。
店内は明るくて広く小ざっぱりとした良い雰囲気だ。
「カウンター? それとも座敷が良い?」
と彼が聞くと
「あっ、 カウンターがいいです」
と、彼女が嬉しそうに言った。
そんな姿を見たら、こちらの方が嬉しくなる。
彼は
「遠慮せずに、何でも頼んでね」
と言ったら、彼女が
「わたし、本当に遠慮しませんよ!」
などと言って、眼をキラキラさせている。
彼は、先ず食事に誘って正解だったと安堵をした。
そしてその後、思いも掛けない彼女の食いっぷりにびっくりした。
お任せのコースの後、のどぐろ、のどぐろ炙り、中トロ、ウニ、ヒラメ、ボタン海老、などなど、この細い身体のどこにそんなに入るのかと言う程に、彼女は料理を堪能した。
彼は、ホッとした。
2日間とはいえ、パートナーである。
心を交わすきっかけにでもなればと思った。
続きます
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