JCと子作りしませんか? 第二章8
暫く続いたタイトなスケジュールに辟易気味の雄一郎であった。
だが、やっと解放されそうだ。
新たに入って来た仕事は少なく、予定通りに休暇が取れそうだ。
契約会社の結婚相談所とは何回かのメールのやり取りがあって、次の女性も決まっている。
担当女性の体調管理、生理周期その他、本来は3人目に派遣される予定の女性であった。
今、収録が行われている、政治関係の時事討論番組で最後である。
その番組も熱の籠ったままの雰囲気で収録が終わり、やっと彼は解放された。
控え室に戻って身の回りの整理をしていると、コンコンとノックの音がした。
ドアを開けると、そこに立っていたのは前出の女子アナ、上野祐実であった。
「あぁ、上野さん、こんばんは。 今頃どうしたんですか?」
彼が彼女に聞く。
すると彼女が、ガチャッとドアの鍵を掛けて真剣な表情でこちらに歩いて来る。
彼女は長い間、彼の事を慕っていた。
会う度に笑顔で挨拶し、お誘いのメールも何度も送った。
だが、その度に彼にはぐらかされて来たのだ。
もう、限界に近かった。
そして、実力行使に出た。
自らの素をさらけ出して。
「わたしのこと、 どう思ってますか?」
どうもこうも無い。
只の後輩なのであるが。
しかし、彼女は違う様だ。
「どうって、 君は素敵な女性だけど・・」
と言い掛けると、彼女はそのはっきりとしない言葉にキレた。
「なら、・・ じゃあ、わたしを見て!」
と言って、シュルシュルとブラウスを脱ぎ始めたのだ。
これには彼が慌てた。
彼女はもう、ブラウスを脱ぎ捨てて、ブラのホックを外している。
そして、美しく張りの有る小ぶりなバストを披露した。
綺麗だ。
ロリフェイスに細い身体。
ピンクの小さな乳首が可愛い。
そして泣きべそな表情。
全てが、か弱い小動物の様である。
彼は驚いた。
そして、少しの間を置いて我に返った。
ここで彼女に関わる訳にはいかないと。
自分には今、乗りかかった船があり、それを無視する事は出来ない。
周囲を裏切る訳にはいかないのだ。
大事な契約を遂行しなければならない事情もある。
彼は、ただ謝った。
「上野さん、 ごめん 僕には・・・」
と言い掛けると、彼女は黙って涙をこぼしながら、ゆっくりと服を着て、最後にお辞儀をして部屋を出て行った。
彼には、後味が悪かった。
自分に嫌気が刺した。
全ては己の不徳の致すところである。
帰りの足取りは重かった。
続きます
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