JCと子作りしませんか? 第二章2
ウクライナはヨーロッパ東部、旧ソ連の一部であった黒海に臨む農業国である。
当然、雄一郎は東ヨーロッパへ行ったことがない。
知識もまばらであった。
しかし、女性の美しさでは世界中探しても、並ぶものはないとまで言われる羨望の国だという。
彼のイメージはその位であった。
今回契約する3名の中の、最初の女の子だ。
しかもJCである。
彼からは、相手の年齢に関してのリクエストを敢えて行わなかったが、向こう独自のカウンセリングからの判断なのだろう。
彼は黙って従った。
というか、妙にワクワクした。
特にロリ趣味があるほうではないが。
彼は、会社からの次の指示を心待ちした。
彼、雄一郎はウイークデーの朝に放送するワイドショーの司会をしていた。
その為、基本的にフリーと成るのは土日のみで、そこに件の女の子を派遣して貰う手はずだ。
今日の収録が終わってミーティングも終了し、本日のスケジュールは終了だ。
これから帰宅して資料の整理やら文筆仕事をこなさなければと思っていた矢先、誰かに呼び止められた。
確か局アナ時代の後輩で、今、若手人気ナンバーワンの女子アナ、上野祐実であった。
「先輩、お久しぶりです。 この後ランチでもいかがです?」
「あっ、上野さん、久し振り。 あ、でもね、この後打ち合わせなんだ。ごめん、埋め合わせはきっとするから」
と言って彼は逃げた。
上野はがっかりしていたが後ろから、お局のアナが来て
「あ~無駄無駄、彼、不能だから」
「はっ、? 不能?」
「そっ!まあいわゆるEDね」
と、彼の知らないところで切り捨てられてしまった。
彼が勃起不全であることは、業界裏では有名であった。
それ故に、返って清潔なイメージが定着をしているのは皮肉である。
彼は、そんな事はいざ知らず、家に帰って先ずメールチェックをする。
来てます、来てます。
え~、なになに?
指定された日時に、指定された場所で待ち合わせ。
宿泊場所は、山梨県、山中湖村の一流ホテルとある。
待ち合わせ場所は、中央自動車道、談合坂サービスエリアだ。
彼は、ワクワクして来た。
先程の女子アナとの絡みで、へこんでいたせいでもある。
そして、週末が楽しみで仕方がなかった。
その当日、車を出して一般道から首都高に乗って、一路中央道、談合坂SAを目指す。
天気は快晴であった。
SAに着いて駐車場の指定された場所に停車する。
暫くすると、時刻ピッタリに予め聞いていた種類の車が来た。
そして、後部ドアから一人の女性が降りて来た。
彼女こそが、今回のお相手、アンナ・ジョヴォヴィッチであった。
彼は、車の運転手に軽く挨拶をして、自らの車の助手席に彼女を乗せて目的地へと向かった。
横目で、チラッと見ただけで美しい顔や髪、素晴らしいプロポーションが判る。
はやる気持ちを抑えて車を走らせた。
中央道を山中湖ICで降りて、10分程で目的地のホテルに着いた。
360度見晴らしの良い、極低い山の上に建つ、富士山が目の前の素敵なホテルであった。
彼は彼女を連れてホテルにチェックインし、ボーイの案内で部屋に入った。
大きなガラスの向こうには、目の前に富士のすそ野が広がる素晴らしい眺めがあった。
この景色に、今までは無表情であったアンナが表情を崩し、目を見張って、見入っていた。
彼は、それだけで何か嬉しくなった。
すると、いきなり彼女が雄一郎の方を向いて
「アンナです。 よろしくお願いします」
と言って深々と頭を下げた。
彼も
「あっ、 よろしく」
と言って頭を下げた。
続きます
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