2月…早出が終わった帰り近所の公園の前を通ると、美和がベンチに1人で座っていた。(あれっ!?泣いてる?)と思い俺は入り口にある自販機で、温かい飲み物を2人分買い美和の所へ行った。「み~わちゃんっ」と声を掛けると美和は顔を上げ「あっ!?コタさん…」と言った。「隣りいい?」と聞くと美和は場所を空けた。俺は座って「飲む?」と言ってジュースを渡した。美和は受け取ると俯いた。「どうしたん?泣いて」と言うと美和は手で涙の跡を拭いた。「誰かと喧嘩でもした?」美和は違うと首を振った。「何か無くした?」また首を振った。「どうしたの?話してごらん」と言うと美和は俺の顔を見て泣き出し俺にしがみついた。1人のオヤジが怪訝な顔をして通った。(弱ったな)と思いながら美和が泣き止むのを待った。暫くして美和は落ち着いた。「大丈夫?…聞いてあげるから話してごらん」と言うと美和は「私…引っ越すの…」と小さい声で言った。「引っ越すってどこに?」「パパの所…」と言いまたポロポロと涙をこぼした。
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