処女を失った日の後から、マリの様子がよそよそしくなった。顔を合わせてもマリは挨拶程度で逃げて行く。目が合うとすぐに逸らしたりもした。俺は(もしかして嫌われたのかな)と思った。そんなある日の午後、早出の仕事が終わり家に帰っていると、丁度マリが下校しているのに出くわした。俺はそっと近づき「マリっ」と後ろから声を掛けると、マリは驚いた顔をした。「今帰り?」「うん…」と言うとマリは下を向いたまま歩いた。無言のまま歩いた。少し歩いて「もしかして嫌われたかな?」と言うとマリは「ゴメンナサイ…」と謝った。「そっか…嫌われちゃったかぁ」「違うの…おじさんを見ると…何か…恥ずかしくなって…」「恥ずかしい?何で?」「だって…あんな事しちゃったし…あれから…いつもおじさんの事考えちゃって…苦しくなるって言うか…」「ああ…そうゆう事かっ!なるほどね…何だ嫌われたかと思ってたよ…」恋心だった。俺はマリの手を握った。そして「マリは俺の彼女だよっ」と言うと、マリは「私でいいの?…小学生だよ?」と言った。
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