ひなたはどうしたらいいのか迷っていた。「飲んでもいいし、手に吐き出してもいいよ」と言って、俺はティッシュを取った。しかしひなたはしかめ面をしながらも、それをゴクっと飲み込んだ。「飲んだの?」「うん」と言って口を開けた。そして「何か喉に引っ掛かる」と言ったのでジュースを渡した。ゴクっゴクっと飲んでから「ふぅ~っ…精子って変な味だねっ」と言った。「嫌じゃなかった?」「マズいけど別に嫌じゃなかったよ」と言って笑った。…再び車を走らせ、第2東名を通った。浜松SAでまたトイレ休憩を穫った。今度は何もしなかった。ウナギパイを買いガソリンを入れ20分程で出発した。合流し今度は湾岸道に入った。ゆっくり走ってきたから、日も大分傾いてきた。伊勢長島で最後の休憩をした。三重川越で降りて、23号を鈴鹿市に向かった。やがてひなたの家に着いた。呼び鈴を鳴らすと姉が出てきて、俺達を見て驚いていた。「何で明日帰って来るんじゃなかったの?…て言うかアンタが一緒って事は車?」「そうだよ」と答えた。
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