右腕以外元気な俺は暇を持て余した。やる事がないと1日が長く感じた。やがて検査にも異常はなく退院した。…夕方になり華の部屋に明かりが点いた。すぐに気付いた俺は窓を叩いた。華は驚いた顔をしていた。「ただいまっ」と言うと華は泣きそうな顔をしながら中に消え、下に行きちゃんと玄関から入って来て俺に抱き付いた。「寂しかったぁ」と言って泣いた。「心配掛けてゴメンな」と言うと鼻水をすすりながら「健君…無事で良かったぁ」と言った。華の頭を撫でた。そして華は俺の胸に耳を当て「うん…生きてる」と言った。「ははっ心配してくれてありがとう」とお礼を言った。…その後、両家族で退院祝いをしてくれた。親父達が俺に酒を勧めたが母に怒られた。やがて宴会も終わり静かになった。部屋で体を拭こうと悪戦苦闘してると、華がその様子を見てたらしく「健君…私がしてあげるから待って」と言って窓から入って来た。「危ないって」と怒ったが華はお構いなしだった。タオルを取り上げ絞り体を綺麗に拭いてくれた。
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