最悪な検査結果が出た。結果を2人で聞いた。愛は何も言わず真っ直ぐ女医を見つめ話しを聞いていた。その横顔は子供とは思えない程に凛としていた。俺も愛の表情に釣られ女医の説明をしっかりと聞いた。「…愛さんは幸運です…普通なら中々ドナーが見つからないのですが、愛さんの場合は既に同じ型を持ったドナーが居るのですぐに治療を始められます…」と女医は告げた。「助かりますか?」「分かりません。愛さんの気持ちによります…私達医師は治るキッカケを作るだけです…無責任と思われると思いますが、愛さんの治りたいと思う気持ちと、ご家族の強い気持ち次第です…私達はそれをサポートするだけなので…」と女医は言った。すると愛は俺を力強い目で見つめてから「…お願いします…治りたいです」と言った。俺も「お願いします」と頭を下げた。女医は治療方法と行程を説明して書類を出しサインを求めた。俺はそれにサインをした。…病室に戻ると愛は俺に抱き付き「晃一さん…怖い…死にたくない…」と震えながら言った。
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