先生のうち、三田のマンション。大学生の頃から学校が近いからという理由で住み、何年か前に新築を買ったらしい。田町駅を降りると改札で緒方先生が待っていた。まだ、出会って1ヶ月なのに松本ではなく「結唯」とよぶ。なぜか俺も「真(しん)ちゃん」ってよんだ。先生は、35才、爽やかで元気でかっこいい。そして、結唯に優しい。
身体が思い出した。GWに入る前、『真ちゃん』にキスされた。結唯の初めてのキス。舞い上がっていた。
優しい言葉で結唯のところどころにあるハードルの高さを下げ、飛び越えて行く。手を握られたとき、バグされたとき、キスされたとき。
『だめだよ、結唯。今、10時。ママから言われてる門限まで9時間。だめだよ、結唯』
12歳の松本結唯になっている俺は無防備に「一昨日までお腹痛くて最悪。今日で良かった。」「、、、生理?」「うん、」「良かった」真ちゃんがすごく嬉しそうに笑った。ソファに並んでDVDを見る。『幸福の食卓』北野きいがかわいい。きいちゃんのキスシーン。「結唯」その声と同時に真ちゃんにキスされた。「結唯、好きだよ。」「ぅん、真ちゃんっ」
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