「148㎝」碧唯が答える。「ふたりとも同じなんだ」「身長だけ?」佳純が問いかける。「ん?」「体重とか」「言わない~ないしょ」「そだよね。ワンピ、かわいいね。」「へへっ。シスタージェニーなんだ。」「ちょっと立って見せて。」佳純がお願いすると「真紀も立って」と真紀子を促す。肩から先の腕、膝上10㎝、ワンピースのすそから伸びる脚。どちらも棒のようではなく、“女”として脂肪がつきはじめ、柔らかさを感じさせるものだった。
くるんと一回転して向き直ったとき、たかしは真紀子の、俺は碧唯のワンピースの中段に視線が注がれた。ふたりの胸の膨らみ。
彼女たちが自己紹介で書いた、『小学4年生の冬』から膨らみ始めた胸。半年たって、大きくなりつつあるのがわかる。たかしと顔を見合わすといつもの顔。“女”を見るときの顔だ。
俺もたかしも優子さんの言っていた言葉を思い出していた。
「ゆっくり、優しくすれば、できるよ」
碧唯は十分、と俺は思ったし、真紀子は十分、とたかしも思ったはずだ。
会話をしているうちに碧唯が佳純と打ち解け、真紀子が相づちをうち、俺とたかしがチャチャを入れる、そんなことで父娘?親戚?という雰囲気なり、「初めて会ったのと楽しかったから」という理由でお店でもらえるお金と別に3000円をふたりそれぞれに渡した。
大切な次の約束、佳純の彼とトリプルデートを遊園地で、プールありで、と決めた。
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