私が、6枚畳のベッドに自分から腰掛けると、ゆうちゃんはすぐ横に座り、肩を抱き寄せてくれた。
こんな風に扱われるのも、彼女になったみたいで悪くない。そのまま、顔を覗き込むようにきてキスでもしてくれれば、なお良かったのだが、やっぱりヤる事しか頭にない彼は、体操着の上から胸を触りながら、押し倒そうとした。
このまま仰向けになり、体操着とスポブラを捲られて、乳首を嘗めてもらったらどんなに気持ちいいか…
でも私はその誘惑を断ち切って、胸を触るゆうちゃんの手首をつかみ、身体をひねって逆に彼を仰向けに押し倒した。
キョトンとしている彼をよそに、黙って彼のズボンとパンツをおろし、ピョコンと飛び出して真っ直ぐ上を向いたおちんちんの根本を掴んだ。
「舞?何を…」
何をって、女の子が男の子のおちんちんを掴んだら、することはひとつしかないだろうに。
ゆうちゃんのを初めて、真近で直視した。
家でのぞき見した時見た、お父さんのよりはだいぶ小さかったけど、よく見ると形がグロテスクで、私の手の中で生き物のようにビクンビクン動いてる。
正直、私は躊躇していた。
でも、ゆうちゃんの顔を見ると、期待に満ちた熱い眼差しでじっと私を見ている。
「ああ、やっぱり、これしてもらうと嬉しいんだな」
私は意を決して、それを口に含んだ。
「あっ!ああっ!」
ゆうちゃんは、これまで聞いたことがないような情けない声を上げた。
いつもはイキがって、わざと男っぽい言葉づかいをするくせに、そんな余裕もないほど気持ちよかったんだと思う。
私は嬉しくなり、練習の成果を存分に発揮して、ゆうちゃんのおちんちんをかわいがってあげた。舌で先端を何度も嘗め、唇をすぼめてピストンし、くぼみの所も嘗めてあげた。
「舞、やめろ… 口の中で…出しちまう…」
口の中で、出してほしかった。
ゆうちゃんは、汚い物で私の口の中を汚すのを躊躇ったんだと思う。
フェラチオで射精させられたら、そのあと挿入ができなくなるからとか、そういう計算で言ったのじゃない、と思いたい。
でも、そこまでしてあげて初めて、私の気持ちが彼に伝わる。その時はそう思い込んでいた。
やめろと言われても私が離さなかったので、5分もしない内に、私の口の中でおちんちんがビクンビクンと動き、精液が喉の奥に向って激しく飛んできたので、私はむせ返りそうになった。
「どう?」私は聞いた。
「す、すげぇ気持ちよかった…」
「そう…よかったね。でもこれでもう今日は、挿れられないね?」
この時の私のこのセリフ。今思い返すと、まだちょっと意地を張ってるなと思う。ゆうちゃんを喜ばせるため、好きになって、彼女にしてもらうため、がんばってしたことなのに、照れもあってか、挿れられるのを避けるためにしたことのような言い方になってる。
「今日はな。だが次にヤる時は、絶対挿れてやるからな」
ゆうちゃんがそう言ってくれたので、とりあえずこれからも、彼との身体の関係は続くと分かった。そして、それが続く限りは、彼を他の女子から独占できる。私にとっては一安心だった。
さすがに、同級生の私と定期的に身体を求めあってるのに、それとは別に他の女子を好きになる、ということはないだろう。
でも結局、ゆうちゃんの投稿にもあるように、高2の時に村を追い出されるまで、どちらからも、ふたりの関係を確認することがなかったので、曖昧なままの関係が続いた。
ゆうちゃんは投稿で、『セフレのようだった』と書いているが、私はそうは思ってなかった。
3年もの付き合いの中で、私から『私って、ゆうちゃんの彼女?』と聞くチャンスはいくらでもあった。なのになぜそうしなかったか?
3年の間、主に蔵の中で、激しく求めあったあとで、私たちは色々な話をした。
ゆうちゃんが戒律を破ることにしたきっかけのこと。いずれは村を出て、東京へ戻りたいと思っていること。そして、実は私も、この村が大嫌いだということ。
そんな日々を過ごす内に、告白とか、彼女にしてもらうとか、どうでも良くなってしまったのだ。
呼び方とかとは関係なく、こころのつながりが深まってゆく実感。学校でも蔵の中でも、ふたり一緒にいるのが当たり前になっていた。
ふたりが進学した隣町の高校でも、なんの説明もしなくても、私たちは恋人同士だと思われていたし、聞かれてもふたりとも否定しなかった。
そんな関係だったからこそ、高2のあの日、あんなにもあっさりと、ふたりで村を出ることに決められたのだと思う。
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