「・・・ノゾミ・・どうして?」
だったそれだけの問い掛けに過ぎなかったが、ノゾミの僅かな表情の変化をカナエは見逃さなかった。
ほんの一瞬、だがカナエにとっては、それで充分である。
「・・な、何・・、ぁ、ア、ぁん・・」
クリトリスと片方の乳首をカナエの指に摘まれつつ、もう片方の乳首を強く吸われたノゾミは、身悶えしながら答えた。
素肌にブラウスだけを身に付け、下半身を剥き出しにしたノゾミは、既に一時間以上に渡りカナエに慰められている。
カナエは黙って唇の位置を滑らせ、左右の乳首をそれぞれ左右の手で捻じりながら、秘裂に舌を這わせた。
「ア、ん・・だって・ ・・んん!」
一時間以上もの間、カナエに慰められているということは、一時間近くに渡りノゾミは果てる寸前の状態にあるということになる。
カナエの責めは巧妙かつ執拗であった。
ほんの数ヶ月前迄はノゾミに責め苛まれていたというのに、立場は完全に逆転している。
しかも技巧という意味において、カナエはノゾミを圧倒していた。
「カナ・・エ、お願い・・もう、無・・理・・。」
「どうしてなのか聞かせて・・。」
息も絶え絶えのノゾミは朦朧としながらも、事の経緯を語る。
それがカナエの意に染む筈は無いのだが、焦らされ続けたあまり、果てさせて貰う為にノゾミは口を滑らせてしまった。
「・・そんな・・。」
滅多に感情を露わにしないカナエ。
だが、それは怒りを感じないという意味ではない。
ノゾミに対する怒り、同時にカナエ自身に対する憤りが頭の中を駆け巡る。
卑劣な手段で教師を追い込んだノゾミに対する怒りはあるが、比較的希薄であった。
カナエが許せないのは、むしろ自分自身である。
元はと言えば、カナエ自身が自らの淫らな欲望を満たす為に考案したのではないか。
「ねぇ・・お願いだから・・カナ・・エ・・?」
呆然としたカナエは黙ってノゾミから離れ、ふらふらと歩み去っていく。
堪らないのはノゾミである。
散々焦らされた挙句、中途半端な状態で愛撫を止められ、やり場の無い気持ちを持て余すノゾミ。
「あ。待って・・こんな、これじゃ・・待ってよ、カナエ、酷い・・・。」
この昂ぶりをどう処理しろというのだろう。
自慰で果てろ、と?
惨めであった。
だが、奇しくも屈辱的な仕打ちを受けた事が、かつてのカナエと同様、ノゾミの昂ぶりを最大限に引き上げる。
カナエ、カナエ、、カナエ、、、カナエ・・・
かつてない程、激しい行為に及ぶノゾミ。
誰もいない教室の床にヘタリ込んだまま、夢中で指を蠢かせながらも、カナエに対する想いは強まるばかりだ。
ウワゴトのようにカナエの名を連呼しながら、ついに少女は過去、最大レベルの絶頂を迎えていた。
※元投稿はこちら >>