「・・んっ・・んくっ・・」
梅雨明け間近の深夜。
ベッドの上に横たわり、タオルケットで身体を覆い隠したまま、かれこれ一時間以上に渡りカナエは自分の敏感な部分に指を這わせ続けている。
十三歳になったばかりのカナエが幼い性に目覚めたのは、中学に入学した直後だった。
入浴中、身体を洗っているうちに偶然触れてしまった股間に存在する肉の芽。
触れた瞬間、奇妙な感覚が生じて思わず手を離したが、その奇妙な感覚を再び味わいたいという思いが心を捉えて離さない。
おずおずと指の腹で触れた『それ』は先刻に比べると厚みを増しているような気がした。
ゆっくりと圧力を加えると痛いような痒いような、しかし好ましい感覚が蘇る。
その日から二ヶ月に渡り、カナエは罪悪感を感じながらも、自慰行為に夢中になっていく。
今日もそうだ。
日付けが変わり、家族が寝静まった頃を見計らい、部屋のカーテンを閉めドアの内鍵を掛けると、カナエはベッドの上に仰向けに横たわり、タオルケットで身体を覆い隠す。
カナエが寝巻き代わりに身に着けているのはキャミソールとパンツ、その上から薄手のパーカー、学校指定のハーフパンツだった。
タオルケットの下、カナエはハーフパンツ越しにゆっくりと右手で股間を覆い撫で始める。
じんわりと甘い感覚が広がり、乳首が硬く尖るのが分かった。
パーカーの下に潜らせた左手で、ようやく膨らみ始めた乳房をキャミソールの上から優しく覆い、摩するように撫でると尖った乳首から甘い疼きが身体中に広がり始める。
我慢しきれずカナエは右手をハーフパンツの下に潜らせ、コットンの下着の上から秘裂に沿って指を這わせた。
指の腹が探り当てた突起は、既に充血して厚味を増している。
潤い始めたカナエ自身から溢れる蜜が下着を汚さないように、ゆっくりと下着ごとハーフパンツを脱いだ。
パーカーを脱ぎ、薄いキャミソールだけを身に付けて慎重に己の秘部を弄り続けるうちに、少女は更に昂ぶっていく。
未だ絶頂こそ迎えた経験こそ無いものの、この二週間程の間にカナエは果てる寸前まで自分を慰める術を身に付けていた。
絶頂を迎えることが可能な程に昂ぶり、狂おしい程にそれを求める瞬間もあるのだが、思春期の少女特有の潔癖さが辛うじて押し留めるのか、或いは単に未知なるものへの畏れなのか、カナエにもそれは分からなかった。
蕩けてしまいそうな感覚に身も心も委ねながら、ふと窓の外が白み始めていることにカナエは気付く。
慌てて身体を起こし時計を見ると、既に時刻は四時近くなっていた。
夜明けの冷たい空気のせいだろうか、急に催した尿意が我慢出来ない。
カナエはベッドの上で身体を起こし、一瞬躊躇いながらも、そのままトイレに向かうべく部屋から出た。
キャミソールの上から薄手のパーカーを羽織り、下半身を覆うものは何も無い状態のまま、階段を降りてトイレに辿り着く。
便座に腰を下ろし小用を済ましたカナエは、トイレットペーパーで股間を、いや、股間だけではない。
仰向けの状態で長時間に渡り自慰に耽った為、粘りのある液体が秘裂から肛門にかけて染み出していた。
自慰の際、昂ぶれば昂ぶる程、溢れ出す蜜の量は増え、粘度も増す。
下着を脱いで自慰に耽るようになったのも、はしたない液で下着を汚さないようにする為であった。
今、下半身に何も穿かずにトイレに向かったのも同じ理由である。
心地良い気怠さを味わいながら自室に戻ったカナエは、照明を消してタオルケットの下に潜り込む。
ウトウトとし始めた時、自分が下半身丸出しであることを不意に思い出す。
半分眠りながら手探りでハーフパンツを探し出して脚を通すと、カナエは今度こそ眠りについた。
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