車を走らせながら俺は何度も
「帰ろう」
と言うが、アベちゃんはその度に愛を語り、俺に抱きしめたいと思わせる。聞き分けの悪いアベちゃんにイライラする。抱きたいと思う俺がイライラする。駄目だと思う気持ちにイライラする。迷ってる俺の心がイライラする。
「本当にいいのか?」
アベちゃんに、俺に、問うた。
俺の手を握りしめてる手に力が入り
「…うん」
と消え入りそうな声が聞こえ、ホテルへ向かう俺に、俺はイライラした。
駐車場に車を止め無言で降りるとアベちゃんも慌てて降りてついてくる。
部屋に入り、すぐ風呂を溜めた。アベちゃんはとまどいながらソファーに座る。隣に座ると恥ずかしそうに下を向いている。無駄話をせず、黙って下を向き膝の上で爪をいじってる。俺はイライラした。真面目なアベちゃんが俺と こんな安ホテルのソファーに座っている。お喋りなアベちゃんが黙って下を向いている。覚悟を決めたはずなのに緊張して顔を赤らめている。
俺はイライラして言った。
「脱げよ」
アベちゃんは、ひきつった笑顔で俺を見たが、怒ったような俺の顔に戸惑い下を向きじっとしていたが
「早く脱げよ」
とキツく言う俺に、怯えるようにサマーセーターを脱いだ。
ノースリーブの黒いシャツが似合い過ぎていて俺はイライラした。適度に膨らんだ丸みの先端に乳首が居場所を教えている。ひきつった笑いは震えて下を向いている。
顎に手をやり、無理にこちらを向かせ顔を近づける。アベちゃんは震えながらも目を閉じて、初めてのキスを奪われようとしている。前に語っていた理想のファーストキスとは違うのに、素直に初めての唇を俺に差し出してきている。
俺はそんなアベちゃんに、従順な姿にイライラした。
唇を目の前にして、焦らすように ずっと顔を見ていた。アベちゃんの緊張している息が俺にかかり、俺の息もアベちゃんにかかる。
いつまでも唇に触れるものが無い事に不安になり、戸惑いながら そっと目を開けるアベちゃんの顔を見ながら、俺はイライラした手でアベちゃんの胸を荒々しく揉み上げる。
アベちゃんは驚き、体を強ばらせ目を背ける。そんなアベちゃんを楽しむ様に俺のイライラした手は更に荒々しく揉み回し、シャツの縁を掴み一気に捲り上げた。
アベちゃんの日焼けした赤い肌に、白く丸い乳房が怯える様に顔を出した。
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