少女と出会って一週間が過ぎた
仕事から帰ると 部屋から顔だけ出して出迎えてくれるようになった
相変わらず 言葉は少なく 表情も変えないが そんなものは必要ないと思えてきた
コンビニの弁当を二つテーブルに置くと 即席の味噌汁にお湯を入れて持ってきてくれる
少女はいつも弁当を半分食べるとフタをして 部屋の隅に置く
次の日の昼に食べて 残さずきれいになった弁当にフタをして ごみ箱に捨てている
俺が食べ終わるのを待って 少女は俺の膝の上でテレビを見る
若手芸人が流行りのギャグをやった
突然 少女が振り向き 無表情な顔で俺を見る
「あ~面白いな」
と頷いてやる
すぐにまたテレビを見て お笑いトリオが裸で踊り出すと 振り向き俺を見る
「バカだな こいつら」
と頷いてやる
ビールの缶を飲み干し テーブルに置くと 少女が振り向き俺を見る
俺が頷くと 少女は冷蔵庫へ行ってビールを取ってきてくれる
俺の膝の上で缶を持ったまま 俺を見る
頷く と缶を開けて渡してくれる
缶をカラにしてテーブルに置くと 振り向き
頷くと 立ち上がり 二人で歯を磨く
俺がガラガラガラと うがいをすると 少女も俺を見ながらガラガラガラと うがいをする
俺がペッと吐き出すと 少女もペッと吐き出す
またしばらくテレビを見て 俺がテレビを消すと少女は振り向き俺を見る
俺が頷くと 少女は部屋の隅に行き 服を脱ぎ出す
俺も服を脱ぎ ベッドへ入ると少女も入ってくる
少女の身体に指を這わせ 優しく蕾を刺激しながら 少女の顔を見ると 少女は頷き濡れてくる
十分に濡れると少女は頷き 俺は挿入する
風呂場でお互いを隅々まで洗い 湯に浸かりながら少女が声を出さずに100まで数える
少女が頷くと同時に上がる
少女の頭を乱暴に拭くと少女も俺の頭を乱暴に拭く
優しく拭くと少女も優しく拭く
テレビを見て少女が振り向くと俺は頷く 振り向く度に頷く
テレビを消すと少女が電球の側に立つ
少女を抱き上げると 少女はハンカチに息を吹き掛け揺らす
少女が部屋の隅に行くと電気を消して眠る
これ以上 何もいらないし何も必要ないと思った
望むものはなかった
けれど 一つ忘れてた
この生活がずっと続くように
望めばよかった………
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