続きです
沙紀は男と待ち合わせ予定の場所に向かっていた。
歩きながら沙紀は(もっと人通りが多い場所のがよかったかな?でも知り合いに見つかったら嫌だしな…)
そんなことを考えながら沙紀は歩いていた。
(どんな人かな?もし変なことされそうになったらどうしよう…)
そんな期待と不安が合わさった気持ちで胸がドキドキしてきた。足が震え、夏なのにスカートの中に入ってくる風を敏感に感じる。
目的地に着きしばらくすると若い男が近づいてきた。
「君が沙紀ちゃん?」
「は…はい、そうです…」
「僕は北川といいます。へぇ本当に女子校生だ。可愛いなぁ」
「そんなことないです。私なんか…」
沙紀が小さく返事をすると北川が、「とりあえず車行こっか!」
「え…あ、あの!お話しだけって」
「話するのもこんな所で立ちっぱなしはキツいでしょ。場所変えよう」
「そうですね…」
沙紀はそのまま流されて車に乗った。
(どうしよう…知らない男の人の車に乗っちゃった!)
想定はしていたとはいえまさか現実になるとは思っていなかった。助手席に座ると男は車を発進させた。
「どこに行くんですか?」と沙紀が尋ねると北川は「近くの公園だよ。そこのがベンチもあるし人あまりいないしね」
(人がいない!?それってマズいんじゃ…でも今さら降りるなんて言えないし…)
公園に着くなり北川は肩を組んで喋りかけてきた。
「沙紀ちゃんはさぁ~彼氏とかいんの?」
「い、いません…今まで付き合ったこともなくて…」
「マジで!?じゃ今日が初めてだね!」
「?あの今日はお話しだけって…」
「こんな所まできて何もしないわけないじゃん!もしかして本当に話して帰るつもりだった?」
沙紀は逃げようとしたがすぐに腕を掴まれてしまった。
「イヤ!放して!」
「ここ逃げる場所なんてないよ。つーかあのサイト使ってるってことはこういうことされるってわかってたんだろ?」
そう、沙紀はわかっていた。そして今もこんな状況でありながら期待した通りの展開に喜んでいる自分がいた。
「あんまり抵抗しないね。本当はしたいんじゃないの?」
「ち…違います!」
しかし沙紀自身の意志が揺らいで強い抵抗ができずにいた。
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