一番上は、しっかり者で、一番下は甘えん坊、そして、真ん中は、マイペースなどとよく
言われるが、まさしくその通りだ。
「叔父様、ちょっと待っててくださいね。」
すべてを出し尽くして、香緒利は私の前から離れると、開いていたバッグの前にしゃがみ
込んで、中から細いゴム管を取り出した。
先の形を確かめて、丸く加工してある方を見つけると、それをしっかりと脱脂綿に含ませ
たアルコールで消毒してから、尿道口へと挿れていれていく。
もう片方の手は、確かめるように性器を指で拡げていて、丸く膨らんだ大きめの尻を踵に
乗せながら、あけすけにこちらに股を向けている香緒利には、恥ずかしさなどというもの
は、まったく感じられない。
んしょ、と言いながら、するするとゴム管を挿れていく姿は、まるで猿が毛繕いをしてる
ようでもあり、そんな彼女を見ていたら、不思議と笑いがこみ上げてならなかった。
乳房も膨らんで、少しは肉感的にもなってきているが、下を向くとわずかに弛んだお腹に
は、小さな段々ができたりする。
身体は、しっかりと「女」に近づきつつも、土手高で無毛の性器は、やはり彼女が子供で
しかないことを教えてくれる。
そんな子供のくせに、香緒利は、これから成人の女でも恐れるような導尿プレイをしてみ
せようという。
慣れた手付きでゴム管を尿道口に通した香緒利は「はい。」と、無邪気に笑いながら、や
はりバッグの中に入っていた細いシリンジを私に手渡した。
ガラス製のシリンジは、容量が50ccと少なく、彼女たちの腹の中を洗浄するものと比
べれば、それはひどく小型で、可愛らしくも目に映るが、導尿プレイは、膣やアナルなど
よりも、遥かに繊細で、細やかな作業を必要とするから、これはこれで正しいのである。
膀胱内に多量の異物をいっぺんに注入すると、膀胱壁から腎臓へ異物が浸透して、腎臓そ
のものを痛める危険がある。
尿道炎や膀胱炎なら、癖になったとしても、抗生物質で何とかなるから、また次のプレイ
を楽しむこともできるが、しかし、腎臓を痛めでもしたら、それこそ、一生を棒に振りか
ねない。
香緒利は、その怖さを十分に承知しているし、理解もしている。
だから、このプレイをするときだけは、香緒利の指示に従うし、決して無理強いなどもし
ない。
おそらく、尿道口に通されたゴム管は、きっと新品のものであろうし、私が手にしている
シリンジも、しっかりと煮沸消毒がしてあるに違いない。
ちゃんと熟知しているからこそ、安心して楽しめるのであり、こと尿道プレイに関してだ
けは、まだ12歳であっても、香緒利はスペシャルクラスの上級者であり、彼女は幾度と
なく尿道炎や膀胱炎を体験したあげく、現在のレベルへと達したハイクラスのマスターな
のである。
私は、シリンジの先とゴム管を繋げながら「最初は、食塩水でいいか?」と、彼女に訊ね
た。
出し尽くしたといっても、まだ香緒利の膀胱には、かすかに尿が残っている。いくら可愛
い香緒利の小便と言えども、腹が膨らむほどに飲まされたあとでは、さすがにこれ以上は
飲む気になれない。
「え?食塩水ですか?」
食塩水とは、生理用食塩水のことだが、人間の体液に近いもので、主に精製塩を水に溶か
しただけのものである。
薬事法により、処方箋がないと買えないが、この家には、尿道好きの香緒利のため
に、売って余るほどに置いてある。
食塩水は、当然、香緒利にはわかっていたが、なぜ食塩水なのかは、わからなかったのだ
ろう。
さすがに理由は言えなかった。
だが、香緒利は私の表情を見て、すぐに察したらしい。
「しょうがないですね。」
しっかりとゴム管も通して、後はシリンジから流し込まれるのを待つばかりであり、その
流し込むべきものはテーブルのウォーターポットに準備してある。
しかし、食塩水はテーブルの上には見あたらず、準備もしていないから、一時作業を中断
して、キッチンまで取りに行かなければならない。
口調は、怒っていたが、顔は笑っていた。
「はい、貸してください。」
香緒利は、私の手からシリンジを取り上げると、悪戯っぽい顔をして、立ち上がった。
そして腰に手まで当てて、仁王立ちになった彼女は、どう?と、言いたげな顔で、私を見
おろした。
わずかに開いた足の間でガラスシリンジが揺れていた。
小型のものとはいえ、ガラス製だからそれなりに重さがある。
伸びきったゴムの管が、はっきりとそれを証明している。
かなりの力で締めつけているらしく、ゴム管の中は負圧が掛かって、シリンジのピストン
は抜けもしなかった。
「すごい・・・。」
驚くよりも、呆れていた。
香緒利は、得意げな顔をして、私にウインクすると、シリンジをぶら下げたまま、がに股
になって台所へと向かっていった。
お尻で揺れていたのは、ふわふわのボニープラグ。
その向こう側で、所在なさげに揺れていたガラスシリンジ。
まったく、香緒利には敵わない。
千夜利が顔を埋めていなかったら、私は、腹を抱えて笑い転げるところだった。
香緒利が生理用食塩水の瓶を手にして戻ってきたところで、ちょうど着替えに行っていた
雪也と真美が戻ってきた。
今夜は、沙保里のセーラー服を借りたらしく、長い髪をすっかり下ろして、メイクも完璧
に整え、白の制服に身を包みながら、首のところに大きなリボンまで結んだ彼の姿は、ど
こから見ても普通の女の子にしか見えない。
むしろ香緒利などよりも遥かに女らしくて、沙保利と同じようにすらりとした背丈は、ミ
ステリアスで、どこか儚げな美少女にさえ見えてくる。
今年に入ってから、ぐんと背が伸びて、去年辺りまでは、まだ沙保利の首ほどしかなかっ
た頭は、すっかり沙保利と同じくらの高さにまでなり、ふたりが並んでいると、その面立
ちが、とても似ているのがわかる。
沙保利も頬からあごにかけてのラインがほっそりとした美人顔だが、女に生まれ変わった
雪也も、まったく負けていない。
なで肩で線の細い雪也だからできる芸当だが、彼の凄いところは、ひとたび少女へと生ま
れ変わってしまえば、外見上だけでなく、言葉遣いから、立ち居振る舞いまでが、まった
くの女になってしまうところにある。
現に、目の前に立っている彼は、下ろした両手を身体の前で綺麗に重ねているし、両足も
きちんと前後に揃えていて、その辺にいるヤマンバたちなどよりも、ずっと女の子らしい
仕草は、まるで良家のお嬢様のようだった。
その隣で、雪也の陰に隠れるように立っていた一際小柄な身体は、まったく何も身につけ
ておらず、ワンポイントとして飾られたレースのネックドレスと小さな頭を覆い尽くすよ
うな大きなリボンのヘッドドレスが、やたらと目立っていた。
真美は、まだのっぺりとした少年のような胸でしかなく、お腹も少しぽっこりと膨らん
で、まだまだ子供すぎる身体でしかないのだが、さすがに笙子の娘らしく、肌は透き通る
ほどに白くて、子供のくせに意外と長い足は、将来、笙子と同じくらいか、それ以上
に、彼女が美しい女になると誰にも予感させる。
丸くて小さなお尻は、とても美味しそうであり、今夜は、この御馳走をどうやって食べよ
うかと思案するだけで、私の胸は、急激に高鳴っていくのである。
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