食事を終えると空は日暮れが近いことを知らせていました。
ここからなら1時間ほどで帰れる距離です。
あと1時間ほどでこの楽しかった時間ともお別れかと思うと
なんだかちょっとせつなくなりもしますが、利奈との関係は
まだまだ始まったばかり。
これからのことを考えれば今日はこれでも内容が濃かったのかも知れませ
ん。
タンデム用のインカムで利奈の学校のことや、自分の仕事のこと。
食べ歩きのことなどを話しながら帰路も楽しく残りの時間を過ごせました。
今日は何度も真っ白になり、帰りも散々はしゃいで話し疲れたのか
暫く沈黙が続きました。もし寝てしまったら危ないなと考え出した時
利奈は突然言いました。
「海がみたいな」
まだ陽は完全に沈んだ訳ではありません。
別れが惜しいと思っていた私も、このままバイバイでは
なんだかちょっと淋しいと感じていました。
「あんまり時間はないかもしれないけど、
良い場所知ってるから寄り道するか」
「うん」
また沈黙。
「そこって…他にも人が来るの?」
考えていることが同じだなとちょっと嬉しかった。
「ふたりっきりになれるよ」
でも返事が無い。
考えすぎなのだろうか?
「えっち―――」
私は何も答えることはせず、ただだまってアクセルをあけた。
急激な加速に驚いた後席の利奈の腕に力がこもり短い悲鳴があがった。
「きゃっ…」
背中に伝わる小さな鼓動は、まだ発育し始めた薄い胸越しで
今はそれをとても特別なものに感じて、そのまま加速を続けた。
山道を登る途中で農道のような脇道へとそれる。
今まで来た道とは比べ物にならないような急な坂道を
ほとんど1速のままで登っていけば。頂上付近にちょっと広くなった
ところがあって、そこにバイクを停めると。やはりギアを入れたまま
キルスイッチでエンジンを止める。
利奈が降りたのを確認してからサイドスタンドをおろし、
ゆっくりと傾けてクラッチをつなぎブレーキを離した。
二人してヘルメットを取る。
初夏を前にして山を駆け上がる夕方の風は心地よく
利奈の髪をゆらした。
まだ少女だというのになんだろう。
大人とは違う。でもなんだかその光景がとても美しく見え
ドキリとした。
「どうしたの秋久さん?」
キョトンとこちらを見る利奈。
「いや。なんでもないよ」
平静を装うのが精一杯でそれいじょう言葉が出なかった。
「海。きれだね。真赤な夕日をキラキラ反射して
とってもきれいだよ」
「ああ。そうだな」
そんな海よりも綺麗な一人の女の子の隣にならぶと
肩を抱かずにはいられなかった。
私は利奈の肩を抱き締めると利奈もまた頭をもたげてきた。
「今日はありがとうね」
「それは俺の方だよ。ありがとな。利奈」
瞳を閉じ見上げる少女。その期待に答える為には
多少膝を折る必要があった。そして近付いた利奈の唇に
自分の唇を重ねる。フレンチキス。
そのまま片手を背中にまわし、もう片手で胸をまさぐると
利奈に突き離される。
怒らせてしまったかと少し不安になったけど。
「えっちなんだからっ。こんなトコじゃぁイヤ…」
ちょっと頬を膨らませているものの
本気で怒っているわけではなさそうだったのは救いだった。
「秋久さんと海を見に来たかったの。
別にえっちがイヤな訳じゃないよ?でもこれからだって
いっぱいえっち出来るんだから、こんな時くらいえっちは無しだよ」
「うん。ごめんね…」
「帰ろっ。夜になる前に帰らないと怒られるよ。きっと」
「そうだな」
ここから帰りつくまで会話はなかった。
やっぱり怒っているのだろうか?
でも私の頭の中では利奈の言った一言がグルグルまわっていました。
『これからいっぱいえっち出来る』
いっぱいえっち出来る…
いっぱい……
私の身が持つでだろうかとかそんな心配ばかりが
浮かんでは消えまた浮かんでは消え…。
家に到着するとバイクの音を聞きつけてか利奈の母親が出てきました。
多分心配したのでしょう。一人娘だし。自分は仮にも男ですしね。
無事に利奈を送り届け、玄関に入る姿に安心したのか
肩から力が抜けたように見えました。やはり心配させていたようです。
利奈が玄関の奥に消えると母親が近付いてきました。
なんだろう。ちょっとビクビクしてしまう自分が恥ずかしいです。
「今日は有難う御座いました。
あんな笑顔のあの子を見るのは本当に久しぶりで…
私はあの子を放ったらかしで、母親失格ですね」
家庭の事情をねほりはほり訊くのも失礼なので
利奈の母親の話すがままに。そして私は聞くがままに。
「やっぱり女手ひとつで子供を育てるのは難しいのかしらね」
なんとも自信を無くした顔をしているので一応のフォロー。
まぁ社交辞令のようなものだけど…
「そんなことありませんよ。利奈ちゃんお母さんのこと自慢してましたよ。
沢山仕事しながら家のことだってちゃんとやってるって。
逆にちゃんとお手伝い出来ているか心配してました。
利奈ちゃんももう来年は中学生ですし、
もう少し頼ってみても良いんじゃないでしょうか。
もしかしたら利奈ちゃん喜ぶかもしれませんよ」
「そうですかぁ…甘えちゃっていいのかしら」
「それとなく利奈ちゃんに訊いてみたらいいじゃないですか」
「そうですね。様子を見ながら少しずつ色々頼んでみることにします」
「はい。そうしてあげてください」
ここまで言うと自分が何様なのかとちょっと言い過ぎたと反省。
なので。
「まぁご迷惑にならなければ休日は時々利奈ちゃんの息抜きに
付き合っても構いませんし。あぁ、本当ならお母さんも息抜き必要でしょう
けど…」
「そこまで気を遣って頂かなくても。逆に申し訳ないですし。
そうですね。私が利奈をかまってあげられない分はえっと…」
何を悩んでいるのだろう?
「あの、お名前…。済みません。時々話していながら
今更知らないなんて」
まぁ近所付き合いなんてそんなレベルだろう。
だいいち向こうは娘持ちの未亡人で自分は独身男性なんだし。
「あ。申し遅れました。私は沢木と申します」
「下のお名前もいいですか?」
「あ、はい。秋久です。さわきあきひさ。今後とも宜しくです」
「有難う御座います。さわきあきひささんですね。
私は木村由美です。こちらこそ今後ともお世話になります」
丁寧な挨拶を頂き、利奈の母親の名前を知った。
お世話になっているのは実は自分の方ですとか言えないチキン野郎は
それ以上なにも言えませんでした。
「それで……」
利奈の母親【以後は由美さんと書くことにします】はスカートのポケットに
手を入れるとなにやらごそごそと。
出てきた手には1枚の小さなメモ用紙。
「今後のこともありますしぃ、何かあった時の為にぃ」
メモを開くとそこには由美さんの名前(漢字)と携帯番号が。
一瞬固まったけど、早速携帯を取り出しさっさと登録を済ませ、
今度は自分の名前(漢字)と携帯番号、携アドを別の紙に書いて返した。
「気が向いたら登録してください」
「判りました。後ほど登録しておきますね。
今日は利奈がお世話になりました。
有難う御座いました」
深々としたお辞儀を頂いたので
これはこちらとしてもきちんとお返しをしなくては。
「いえいえ。こちらもお世話になります」
言って『しまった!』と思ったものの時すでに遅し。
極めて冷静を装うって頭を上げると由美さんは笑顔だ。
自分の方が深く考えすぎただけかもしれない。
そう思うとなんだか恥ずかしくなる。
顔が赤くなる前に撤退を決めよう。
「それではまた」
軽く会釈しつつ背中を見せると由美さんも会釈しつつ
玄関へ入っていった。
すると玄関の奥からなにやら話し声が聞こえてくる。
別に盗み聞きする積もりも無かったけど聞こえてしまったものは仕方ない。
「沢木さんと何を話してたの?」
「今日は有難う御座いましたって挨拶してたのよ」
「そっか。えっとね今日はね……」
その先は敢えて聞く事はしないで私も自分の部屋と引っ込みました。
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さて、ここで利奈がどんな子なのか判っている範囲で書こうと思います。
現在小学6年生で11才。誕生日は8月1日。
身長144.3cm体重36.2kg(共に春の身体測定時のデータらしいで
す)
胸は手ですっぽり包めるくらいの膨らみ方で、下の毛はありませんでした。
でもこの年齢にして腰はけっこうくびれてて、将来が楽しみかも知れませ
ん。
これは母親ゆずり?それなら胸もお尻もまだまだ発展途上かも知れません。
髪は肩甲骨を隠すくらいの長さの黒髪でサラサラです。
性格はとても明るくて前向きですかね。友達は多いほうではないと本人の
弁。
服装はミニスカートが多い気がします。(もしかして私の目を惹く為?)
今日はバイクに乗る為にデニムのパンツでしたけど…
家事はそれなりにこなすみたいで、料理の腕もなかなかです。
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ひとっ風呂浴びて今日のことを思い返しながら
股間を膨らませていると携帯がメールの着信を告げました。
登録の無いアドレスからです。誰からだろうと
そのメールを開いてみるとそれは由美さんからでした。
その内容は改めて今日のお礼でした。それから、
今後は利奈にも携帯を持たせようと思ってるとのこと。
一人娘ゆえの心配だと思うし
いくら近所で普段から話しをしているとは言え独身男性に
娘を預けることへの不安は底知れないのかも。
んー。でもそうなると利奈とえっちしてるときに
電話が来たりしたら面倒なことになるなとかちょっと自分勝手?
でも利奈が言ってた。『これからいくらでもえっち出来る』
その言葉に股間以上に期待を膨らませてこれからを過ごしたいと思います。
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えー。大変ご無沙汰しておりました。
ちょっと仕事の上で環境の変化とかあり、暫くネットが使えない状態でしたが
なんとか年内に復活できました。
これで利奈の温泉編は終了になります。
えー。体験談風に書き始めて途中から少しずつ書き方を変えてきましたが
次からは今の自分の中で確立されたスタイルで書こうと思ってます。
まぁなんていうか似非小説家風な感じ?に。(笑)
次からは色々なシチュエーションでのえっちと、利奈との初体験
までを書く積もりの予定でありますが決定ではありません。(笑)
ただ年末年始とまた仕事に追われそうなので年内はどうなるか判りません。
楽しみにしている方には申し訳御座いません。続きはちゃんと書きますので
またお待ち頂く事になるかと思われますが何卒宜しくお願い申し上げます。
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