初春の陽光が暖かい日だった。
小川の土手に寝そべり、空を飛んでいく鳥の群れをぼんやりと目で追ってい
た。
詩織はそんな僕の傍で、かぶっていた帽子の中に土手に咲く小さな花を摘んで
いた。
「なあ、ちょっと来いよ」
僕が呼ぶと、詩織は慣れた子犬のように駆け寄ってくる。
「この上で、パンツ見せろ」
僕は寝そべったまま自分の顔の上を指差し、横柄に言う。
詩織は、少し困った顔をしてスカートの裾を弄っていたがやがて、僕の顔を跨
いで立った。
僕は、空を見ていたままの姿勢で、詩織のスカートの中を下から見上げてい
た。
細い両足の間から覗く詩織の白いパンティーがまぶしかった。
詩織のパンティーの股布の辺りによく見ると小さな楕円形の染みができてい
た。
「また、パンツになんか付いてるぜ。お前」
詩織は、顔を真っ赤にして頭を振った。
「脱いじゃえよ。そんな汚れたパンツ」
詩織は、また頭を横に振った。
「脱げよ」
僕は少し強い口調で言う。
詩織がそれに従うことは分かっていた。
なぜだか、詩織は僕の理不尽な要求に逆らわない。
詩織は、僕の顔の上で下着を脱ぎ去った。
もう何度も見た詩織の秘所だったが、僕は激しく勃起した。
でも、僕は詩織に触れることができない。
また、詩織に触られることも恐れていた。
詩織の肛門の脇にある黒子があることだって僕は知っていた。
詩織を全裸にさせたことだってあった。
詩織に自らの性器を触ったり、広げたりすることを要求したこともあった。
だが、僕はその時、詩織と手を繫いだことすらなかったのだ。
僕は、詩織に手で顔を覆うように言い。
ズボンから張り詰めたペニスを引き出した。
詩織の痴態を見ながら、自慰をすることが最近の僕の「道草」だった。
詩織のワレメからこぼれる花弁の端から内腿へ愛液が透明な意図を引いてい
た。
詩織だって、僕のしていることに薄々気づいているはず。
激しくペニスを扱きながら、詩織の秘所へ手を伸ばす。
僕の頭の中には、詩織を押し倒し、乱暴にそのワレメへ僕自身を押し付けよう
とする僕が居た。
だが、実際の僕は、目の前にある詩織の性器に触れること裏できない臆病者だ
った。
こんな自分に、痴態を無抵抗にさらしている詩織に苛立ちがこみ上げてくる。
(お前は、なんで・・・こんなオレに・・・)
僕は、立ち上がり詩織を突き倒した。
詩織は、後ろに倒れた拍子にスカートが捲れ上がり下半身をさらして尻を付い
た。
「見るなよ!」
顔から手を外した詩織に、僕は慌てて声を荒げた。
ビクッと体を震わせ、詩織は顔を再び覆って寝そべった。
僕の精液が、詩織の陰部から足へと飛び散った。
僕は、膝を付き方で息をしながら、
「まだだからな!」
惨めにしぼんでいくペニスをズボンにしまう。
「もう・・・いいぞ」
詩織は、汚された下半身を見つめたまま呆然と尻を付いていた。
「なぁに・・・これ?」
詩織は状況をつかめずに居た。
「パンツはけよ!早く」
「で、でも・・・これ」
「お前は、そのまんま帰るんだよ。いいな!」
詩織は土手に落ちていたパンティーを拾うと、僕の精液のべったりと付着した
下半身に着けた。
「帰るぞ」
僕は、身を返して歩き出した。
しばらくすると後ろから、下着の中の耐え難い不快な感覚に、詩織のしゃくり
あげる声が聞こえてきた。
それが、僕を益々いらだたせた。
「明日からお前、一人で帰れよ」
僕は振り返らず、冷たく言い放った。
詩織は声を上げて泣き出した。
僕は胸にナイフで突き刺されたような痛みを感じていた。
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