ホテルを変えて翌日の夕方までサキとセックスをする。
「◯◯さんって、すごいアッチ、強いね?」
「そ、そうかな?」
「ふふっ。クセになっちゃいそう」
別れ際にキスをする。
「じゃぁ、また会社で」
まるで恋人のような別れ。
しかし、その後は心臓が高鳴る。
帰宅だ。
バレていないか。バレていたらどうなるのか。
昨日の勢いはどこかへ、とにかく不安に包まれながら帰宅する。
「おかえり。お義母さんどうだった?」
拍子抜けする妻の声。
「あ、ああ。大丈夫そうだ」
「そう。良かった」
妻は心底安心したように言う。
その姿に胸がギュッと痛む。
セックスレスだとしても、妻は俺に対する愛情はなくなっていない。
洗濯をし、食事を用意してくれる。
あまり会話はなくても、しっかりと感じ取れる。
「⋯⋯⋯⋯」
俺はサキとの関係を後悔する。
妻を裏切って、何をしている。
スマホが鳴る。
メッセージを確認するとサキからだった。
『昨日からありがと。またエッチしたくなっちゃった』
独身なら嬉しいはずのメッセージも、台所に立つ妻の背中を見ると、ひどく罪めいたものになる。
「⋯⋯⋯⋯」
サキとの関係は終わらせないと。
そう俺は誓った。
なのに、久しぶりのセックスを思い出したカラダは、一晩経つとたっぷりと精子を作り、サキを思い出すとすぐに勃起するようになっていた。
「はぁはぁはぁ」
勃起している姿を妻に見られたくなくて、外に出る。
明日は出勤だ。
サキと別れるのだ。
なのに──
『会えないかな?』
サキにそうメッセージを送っていた。
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