何か分からないような異常なまでの興奮を覚えた。同級生の女子達ならば、柄物か、何かしらのプリントでその布地の可愛らしさを強調しているだろう。それを更衣室で見せ合いながらの会話となっているのは間違いない。しかし、目の前にある布地はフロント部分の薔薇の刺繍だけである。小娘達とは違う雰囲気感を醸し出していた。(おばさんは、これを履いていたのか…)絶対的な大人の雰囲気を出している。それどころか、禍の御婦人のプライド…或いは、自信とでも云おうか高貴な美しささえも感じ取られた。その布を捲った…白い合わせ布…クロッチが目に止まった。僕は感情を心のなかでまた囁いた…(おばさん…素敵だよ!僕に見せてくれる為に置いてあったんだね…)勝手な解釈であり自分勝手な妄想でもある。布地を顔に近付けると鼻でその感覚を覚えた。甘く突き刺すような刺激臭を感じる。(こっ、これが大人の女…いや、成熟した雌の匂いか…)。カッ、カッ…包丁の音が此処まで聞こえていた。
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