智恵は涙を浮かべていた。
「でも仕事を辞めなくて本当に良かった、、、別れてもやっていけるし、、、それに高村くんにもこうして会えた、、、」
「俺、なんでもしますから、、、飛澤さんのこと、俺じゃだめかも知れないけど支えさせて下さい、、、」
「ありがとう、、、でも高村くんには迷惑かけられない、、、」
「そんなこと言わないで下さい、、、」
「じゃあ、、、少しだけ泣いていい?」
「もちろんです、、、」
智恵はカイトの胸に頭を預けてきた。
声をこらえて泣き始める。
カイトは優しく智恵を抱き締め背中を撫でた。
ずっと辛かったんだな、、、
それを表に出すこと無く仕事に打ち込んできた智恵を思うとカイトも胸が苦しい。
泣き止んだ智恵が涙を拭い顔をあげる。
「ゴメンね、、、わたしの方が年上なのに、、、」
「そんなこと関係無いでしょう?」
智恵を見つめ強い口調で言う。
「うん、、、そうだね、、、うん、高村くんのおかげでスッキリした、、、」
「俺なんて何にも、、、」
「ううん、、、高村くんだからいいの、、、あ~あ、今更だけど結婚、断われば良かっなぁ、、、そうしたら、、、」
「そうしたら?」
「なんでもない、、、よし、元気が出てきたぞ、、、明日からも頑張る、、、」
から元気に見えなくも無い。
「本当に、、、俺になんでも相談して下さいね、、、」
「うん、そうする、、、ありがとう、、、」
「絶対ですよ?」
「うん、、、明日もあるし、そろそろ帰ろうか?」
なんだか話を逸らそうとしているような気がする。
何もかも自分ひとりで背負い込むつもりなのか?
そんなの嫌だ、、、
智恵を守ってやりたい、、、
「飛澤さん、、、」
思わず抱き締める。
「えっ、、、高村くん?」
驚いた表情を浮かべるが、すぐに今度は智恵が優しく背中を撫でてくれる。
「ありがとうね、、、高村くん、本当にありがとう、、、」
智恵のぬくもりを感じる。
このまま智恵を自分のものにしたい、、、
俺は何を、、、考えてるんだ、、、
智恵の弱みにつけ込んで、、、
慌ててカラダを離す。
「俺、、、ごめんなさい、、、」
「ううん、、、ねえ、また歩いて帰ろうか?」
「そう、ですね、、、」
二人は駅まで並んで歩いた。
つづく
※元投稿はこちら >>