病院の帰りに 行きつけのラーメンショップに寄ってきたので、昼食はとらずに、13:00を少し過ぎた頃に メモに有った番号に電話をかけた、もちろん録音も忘れなかった。
「もしもし 工藤と言いますが…」
『はい、もしもし、すみません染谷です』
『工藤さんの番号はカルテから失礼して その…、登録させて貰ってて』
『あの…、今 少しお時間ありますか?、大丈夫な様でしたら掛け直します、電話代も…』
「大丈夫です カケホなんで」
彼女の話しを遮る様に答えて続けた
「で?、あれでしょ?、ハッキリ言いますけど 
アレですよね?、石橋幸夫さんとの不倫は 黙っててくれって事ですよね、違います?」
『えっ?』
『あの…』
「違うんですか?」
『…いえ……』
『まぁ、……簡単に言ってしまうと…』
「…ですよね?」
『あの…』
『どうすれば その…』
「どうすれば って?」
『私、どうしたら その…』
「どうすれば 私が黙っるか?、って事ですか?」
『えぇ』
『はい』
『どうしたら良いんでしょ 私?』
「どうしたらって、それは」
『こんな事 ホント 本当に失礼ですけど アレですか?、やっぱり お金ですか?』
俺が話し終わる前に 彼女が被せてきた
「お金なんて そんな…」
「そんな風に見えました?俺」
「要りませんよ お金なんて」
『そう見えたなんて そんな!』
『気に障ったらゴメンなさい』
『本当に ゴメンなさい』
「大丈夫ですって 怒ってませんから」
『でも 黙ってて頂くんですから 何かお礼をって、そう思ったものですから…』
「お礼、ですか?」
「それは染谷さん次第ですね」
『私ですか?』
『私 どうす…』
今度は 俺が遮って続けた
「染谷さん?、今どちらです?」
「ご主人 いらっしゃるんでよね?、よく言うW不倫ってヤツなんでしょ?」
「自宅から こんな電話出来ないですよね?
どちらです?」
『え?』
『えぇ、まあ』
『イオンの駐車場です、車の中から…』
「…ですよね?」
「隣町の運動公園◎◎◎◎知ってます?」
『はい』
「じゃぁ、そこの駐車場に14:30」
「どうですか?、来れますか?」
『はい』
『でも…』
「でも、何でしょ?」
『17:00じゃ駄目でしょうか?』
『一旦帰って 主人の夕食作って それから』
『何も出来ない人なので…』
『で、もし よろしければ、工藤さんにも夕食とか ご馳走させて頂いて…』
『ワガママ言って すみません、お願いしてるの私なのに…、駄目ですか?』
「大丈夫です」
「構いませんよ それで」
『ありがとうございます』
『では 一旦 失礼して、後程』
「はい、じゃぁ そういう事で」
『はい』
『ありがとうございます、失礼します』
電話を切ったあと、アレやコレやと考えまくった。
石橋幸夫と別れて…、そんな事を言うつもりはない、むしろ続けて貰ったほうが楽しそうだ。
どう 事をはこべは、どう 話しをすればモノに出来るか、染谷真理子さんと……、この際なんなら 石橋君代さんとも…。
離婚前からレス状態、まだまだ欲望は有りあまっている。
元来の 年増好き デフ好き。
そんな事ばかりを考え、期待に膨らんだ愚息は いつにも増して 張り裂けそうに 威張りちらしていた。
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