二人の交際は順調に進んでいった。
失ってしまった時間をまるで取り戻すかのように二人は身も心も求め合った。
詩織は海斗によってオンナとして開花したのか、貪欲にセックスを求めるようになっていた。
普段は清楚な雰囲気を漂わせる美しい詩織が、ベッドの上では別人のように卑猥な言葉を口走り、セックスに溺れていく姿に海斗は興奮と悦びを覚えていた。
自分が詩織をそう変えたという男の征服欲が満たされていく、そんな気持ちになれた。
ただ時折、詩織から急にデートをドタキャンされることがあったりもしたが、それも仕事せいで仕方がないと割り切るしかなかった。
そして、それ以外には何の不満もなく、海斗に愛情を持って尽くしてくれる詩織に遂にプロポーズをし
た。
詩織は涙を流して受け入れてくれた。
まだ先になるが結婚の準備も二人で少しずつ始め、その度に絆が益々深まっていく気がしていた。
今度こそ本当の愛情に包まれた家庭を二人で築いていける、そう思っていた。
つづく
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