「不適切な風に乗ると言う事」
理沙子がマラソンを始めたばかりの頃だった。マラソンと言ってもまだ大会に出る前の話だ。
性欲は強いと自覚をしている、性に目覚めた頃からの体験は普通ではないと自覚をしている。
柏木が知っている通り大学時代にバイクに乗りツーリングの楽しさを知り、それだけでなくソロツーリングになってからは各地のスワッピングサークルに参加をしていた。女子大生と言うと交通費から食費まで出してくれお小遣いもくれた。
決してナイスバディではないが歓迎された。
バイクが好きなのは言うまでもなく、大きな声では言えないがセックスもまた好きなのである。
大学を卒業後はまとまった休みがあれば年に1、2回は参加していたが、やはり専門誌に載ったりサークル間で名が知れてきたようにも感じてキッパリやめたのだ。身に覚えの無い話まであり嫌悪感を覚えた。
バイクは乗り続けたが物足りなさもあり30歳の結婚を機にバイクもやめ子育てや家事をこなしながらパートにと忙しいながら幸せな家庭を作った。
旦那は4歳年上で真面目で優しい、娘との関係も良好だ。ただ、夜の営みが40歳を超えた辺りから弱なった、いや元々強い方ではないと理沙子は思っていた。優しいノーマルなセックスは正にマンネリなのだがパートナーなのだと言う強い意識があった。
若い頃にスワッピングだけでなく妻子あり男性と何度か交際した。セックスメインで良い関係でどんな愛情表現されても嘘だと思ったし愛はないと。
10代からの性体験からの学びである。
旦那は心から愛していた。それは当たり前のように性欲処理は足りなければ自分でしていた。
マラソンと言うかランニングを始めたきっかけは有り余る体力、性欲を何とかしたい気持ちと、やはり風を感じながら走りたいと言う気持ちであった。
久しぶりな白いTシャツを買ったら走りたくなり、Tシャツを着てジャージで走った。体が揺れ血液が隅々まで周っている感覚と風を受け髪がなびき、Tシャツがなびく、呼吸が激しくなり体が熱く汗ばみながら足は前へ進む、流れる景色は遅いけれど、風は感じている。ふとノーブラで走ったら昔みたいな感覚かとも思った。
パート代でシューズやウェアを買い空いた時間にランニングをし5キロくらいは楽になったある日のことだった。近くの公園に車で行きランニングして帰ってきた。途中娘を乗せ買い物をし自宅ガレージに車を停め荷物を自宅に運び込んだ。
その時に娘に
「ママの荷物、運んどいて」
と言ったはずだが娘は聞こえてなかったのか忘れたのか?夕食後に洗濯しようとしたら無かったのだ。
荷物にはシューズとスパッツとTシャツが入っていた。
おかしいな?と思いながら明日からのシューズは新しいのがあるのでそれを使う、シューズはだいぶ使い込んでいて替え時だった。
次の朝、なんと理沙子のバッグはガレージの隅にあった。昨夜は探してもなかったはず?
とりあえず良かったと娘と旦那に報告し送り出しバッグの中身を出した。
もあっとした汗臭が立ち込めた。あれ、なんかクチャクチャに入ってる。スパッツの股間あたりがガビガビになっている。シューズは中がまだ湿り粘りけが?
「えっ、こ、これって、私、オカズにされた?って事なの?」
顔を近づけ匂いを嗅ぐと
「うっ、栗臭いっ、っっ、」
その瞬間に体に雷が落ちたような衝撃が走った。
バッグが返されたと言う声は私と知ってオカズにしたと言う事だ。シューズは理沙子の足の匂いの中にやはり雄の香りがして指先ですくい取り舐めてみる。
「あっ、かろうじて、わ、私ったら、なんて事を、でもコレって私の匂いを嗅ぎながら男性がシコシコしてドピュって・・はーっ、はあーっ、だ、だむ、パートに、はあんっ」
Tシャツにスポーツブラ、木綿のパンツにスウェットズボンのまま洗濯機の前で自分のスパッツのマチに出された雄臭を嗅ぎシューズに舌を入れ、どんな男なのか?
「くうーっ、我ながらキツイ匂いだわっ、でもこの匂いで男性が勃起させて、はあっはあっ、んーっ、シコシコシゴいて、あふっ、ふっ、ドピュっ、ドピュって出したのね、スパッツと、Tシャツにも出したのかな?脇に?朝からシューズねっ、凄いわっ、きっと若い男子だわっ、んんっ、はうっ、逝っちゃう、はんっ、はーっ」
頭の中に若い逞しい肉棒が荒々しく手を上下され白い液体が3回くらいに分けて放出されるのを想像した。洗濯機に倒れ込むように絶頂を迎えた。下着はすぐ脱いで洗濯機に入れ着替えてパートに行く。
その日の夕食後に旦那に返ってきたシューズやウェアの話をした。正直女性として、まだイケる?そんな嬉しさと盗んで射精と言う陰湿さが混ざりあいながら、そう言う部分にセクシャルを強く感じるのが理沙子であった。
果たして旦那は何というか?
「ほうっ、君がオカズにされたのか?それは凄い、僕はそいつから羨ましがられてるのか?光栄だよ」
「ええそうよ、あなたの妻の私は汚されたのよ」
「いや、実際に君に射精したわけではないよ」
「勿論よ、そんな事されたら、あなた怒るわよね」
「当たり前だよ、だけどシューズやスパッツだろう?君もよくわかったね、そう言う事」
「あのね、返却するって私って知ってるのよ、怪しく無いの?」
正直のんびりとした返答であった。もっと怒るとか理沙子の気持ちを思い遣ると思っていたからだ。
その時に理沙子は感じた。私を想う男性がいるんだ、貧乳の筋肉質で男子みたいな私を想ってくれる人が。ある時娘が言っていた
「ママの走ってる時の顔が子供みたいで、走り方も駆けっこみたいで可愛い」
バイク時代の気持ち良さをランニングで感じている今を大事にして家庭、子育て、マラソンにしようと決心しその日の夜の営みで旦那は69で射精し合体は無かった。次の週もフェラだけで終わった。
まあ、私が抜いとかないと浮気されても・・義務になった瞬間であり女でなくなったと感じた。
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