娘に何と言えばいいかわからず、何もしないまま数日たったある日、私は仕事を休んで気分を変えようと出かけ、夕方帰宅した。
玄関には娘の靴があり、帰っているようで「ただいま。さとみ?いるの?」
靴を脱ぎながら家の中に言うけど返事がない。
そっとリビングに入ると娘がソファに座ってスマホを操作し、その画面にはもう何度も見たあのサイト“ママさん限定ミスコン投稿”が映っていた。
「さとみ?何してるの?塾はどうしたの?」
すぐ後ろから声をかけると、びくっと立ち上がって振り返った娘は、その拍子でスマホを床に落とし、拾いながら
「あ…あの…今日は休講で…ほら…帰ってたんだけど…ママも居たんだ……えぇと…そうだ…宿題しないと…」
そういって逃げるようにリビングを出て行った。
これ以上、逃げる訳にはいかない、そう意を決して、娘の部屋に向かい、ドアをノックしてから入り、
「さとみ、ちょっといい?話があるんだけど」
そういう私に娘は不機嫌そうに
「何?宿題しないといけないからまた今度にしてくれない」
スマホを取り出し、あのサイトにアクセスして、自分の画像を映してから、娘が向かっている机に置き
「これ、さとみがしたのよね?もうわかってるの。でもどうしてこんなことをしたの?」
「ママこそどうして、ここを知ってるのよ?…でも…何で…」
取り乱す娘を後ろからぎゅっと抱きしめて、努めて感情をぶつけないように再び
「もうわかってるの。でもどうしてこんなことをしたの?ママに言ってみなさい」
「…」
「…」
「…ごめんなさい…」
観念した娘は涙を溢しながら訥々と告白を始めた。
高校に入ってすぐは周りに馴染めず、寂しいときに見つけたアダルトサイトに興味を持ち始めたこと
誰でも投稿できるサイトがあってそこに夢中になっていったこと
その中にあのサイト“ママさん限定ミスコン投稿”があったこと
見ているうちに、自分も投稿したくなって母親を隠し撮りしたこと
悪いと思いつつもコメントがあると嬉しくて、隠し撮りをしては投稿をつづけたこと
一位をとってみたかったこと
娘と面と向かってこんなに長い時間話したことがないくらい私たちは会話を続け、私と娘は約束した。
必ず塾に通い成績をさげないこと
その代わり、たまになら、私の画像を撮って載せてもいいけど、黙って投稿するんじゃなくて事前に私に確認すること
投稿する画像は身元がばれないようきちんと加工すること
それから私はカメラマンの娘のモデルになり、私たちは何枚か画像を投稿するけど1位はおろかトップ3にも入れなかった。
「やっぱりもっと過激じゃないとだめなかな…おっぱいとかの画像なら1位取れるかもよ」
あれから勉強に身を入れるようになり、成績が上がった娘は私に色々と注文するようになった。
「いやよ、そんなの!」
半分本気で怒りながら言う私に
「じゃ、少し顔を出そうよ。マスクして、髪型変えて、メイクしたら絶対ばれないから」
「そんなのできる訳ないでしょ!」
「ちゃんと身元がばれないようにするから。おねがい!ママ…」
数日後、ピンクのノースリワンピを着た私は娘とショッピングセンターに着て、傍目には親子のお買い物に見えたけど、私たちは買い物半分、撮影半分だった。
帰宅後、娘の部屋で一緒に画像を見てみると、普段は上げている前髪を下ろし、マスクをした画像は娘が言うように、どことなく雰囲気は残っているものの、私とはわからないくらいだった。
「これならママってわからないから大丈夫よね?」
そういう娘に押し切られるように私たちは3枚の画像を投稿した。
マスク姿の私が商品棚の上のものをとろうとして脇を全開にしているもの
M字のように膝を折ってしゃがみこんでショーツが全開になっているもの
前かがみになって胸元からブラが見えているもの
”今回のワキオバサンはマスクをしていたので無修正です”
楽しそうにコメントを打ち込む娘に
「ワキオバサンっていうのはやめてくれないかな?…」
言っているそばから次々にコメントが入った。
”ワキオバサン、予想外にキレイ”
”ワキオバサンっていくつ?全然ヤレル”
”30そこそこじゃね?オレもオケ”
”オカズになる サンクス”
「凄いね、ママ。みんな気に入っているみたいよ」
嬉しそうに言う娘に
「何だか頭痛くなってきた…ママもやったんだからさとみはちゃんと勉強するのよ」
そう言って私は車に乗って買い忘れたものを買いに行くといって家を出た。
人通りの少ない場所に駐車して、周りを見回してからそっとショーツをなぞるともう自分でもわかるくらい潤んでいる。
「…ぅぅ…ぅはぁぁぅぅ…」
どこの誰かもわからない男にヤレル、おかずにされる、そんな書き込みをされ、それを思い出しながら自分で慰めると1度では満足できず、3回達して家に帰った。
半分素顔を晒した私たちはついに3位になることができた。
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